DSMは分かりやすいようで分かりにくい。診断基準のいくつかを満たせば診断がつく、などとというのはあまりに機械的、操作的、単純だという声も多い。しかし現代精神医学は世界的統一基準としてのDSM体系を基本として発展している。このケースブックを一通り読めば、あなたの身近な患者さん達もすんなりとどれかに当てはまることうけあい。クレペリンやフロイト、アルツハイマーなど著名人の症例も多数紹介されている。めったにお目にかからないケースやあまりお目にかかりたくないケースも本の中でなら安心。研修医からベテラン心療内科医まで役に立つだろう。

精神疾患を持つ患者のエピソード集。
それぞれの物語に対し、米国精神医学会の｢精神疾患の診断・統計マニュアル（ＤＳＭ-W-TR）」に沿った疾患分類と診断の考え方を示している。
ほほ〜そういう例もあるのね、と参考になる程度。