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リンカーン演説集 (岩波文庫 白 12-1)

価格: ¥693
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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演説が本になる数少ない政治家の一人 ★★★★☆
残念ながら、翻訳だとリンカーンが使う英語の微妙なニュアンスや語彙
選択の妙はよくわからないが、ケネディとソレンセンがスピーチを書く
際、内容にとどまらず、使った単語・語彙を徹底的に分析した名演説の数々である。
気になったのは、訳者はリンカーンを高潔な理想主義者とする解釈に偏
っている点。無論彼の一面として確かに存在する部分ではあるが、それ
だとリンカーン解釈が単純すぎるのではないだろうか。
信念をいかに語るかを教えてくれる ★★★★★
 リンカーンの緻密にしてかつ力強い演説はつとに有名であるが、この演説集を読むと、彼の倫理観とレトリックを根本から支えているは、聖書の聖句であることが判る。
 有名な聖句を用いた「分かれたる家は立つこと能わず」もそうであるが、大統領に就任するにあたって住み慣れたスプリングフィールドを去る際の郷土の人々に宛てた別れの挨拶、第一次大統領就任演説での「知力、愛国心、基督教、およびわが国土を決して見捨て給わなかった神に対する堅い信頼」と述べている結び、これら名だたる演説の構成の全てが、聖書に対する深いバックボーンがあればこそ成立しているのは明白であろう。
 それでは、そこで情熱をもって語られる内容は何かと言えば、当時南部の議会を独占して、奴隷制度の維持・拡大を狙っていた民主党の動きを止めさせ、人類全てに自由を与えるという夢であった。徹底した緻密な論理と厳格な倫理に基づき、人類全てに共通の基本的な権利について語るリンカーンには凄みを超えて鬼気迫る物がある。
 とはいえ、あくまで語り口は湖水のように穏やかで、奴隷制度にしても急進的に廃止するのではなく、人類にもし叡智が備わっているのであれば、いずれ奴隷制度は自然に消滅するだろうというスタンスを取っていた。彼はこうすることで南北アメリカの分裂を避けようと努力しつづけたのであった。
 この演説集からは、当時の共和党と民主党との対立も鮮やかに描かれ、両党の基本的な姿勢と対立の構図は現在も変わっていないところにも驚かされる。アメリカ政治やスピーチの手法を知りたい読者だけでなく、自分の信念を人にどう語れば良いのか、じっくりと考えたい読者にも奨めたい。
ゲティスバーク演説 ★★★★★
"goverment of the people,by the people,for the people"
1863年11月19日、南北戦争のさなかにリンカーンは有名な前述の修辞を
含む演説を南北戦争戦死者を悼んで行った。
この演説や書簡の全訳あるいは抄訳が収録されているのが本書である。
本書は政治家、公僕を志望する者には必読であろう。
民主主義が形骸化した等と言う前に、その歴史的成り立ちを知ることが
必要である。確かに「自由」は、歴史的に成立した概念である。
しかし、それはであることを理由にその普遍性を否定することには
ならない。
是非Bush大統領にも読んでもらいたい。