部隊の創設メンバーが、兵士の視点から、無知な一般人を対象に語ってくれていることがなによりの魅力。
ノンフィクションなのだと強く意識しなければならないほど、まるで極上のサスペンスを読んでいるがごとく吸い込まれる。しかし読み進むほど、それがいかに不謹慎なことかを実感させられる。今も人知れず今も世界のどこかで活躍していることだろう。
我々が何の心配もなく暮らせるように、人知れず「影」として存在し、命を懸けて最悪の危険に自ら進んで飛び込む男達の存在に、本書は始めて光を当てたといってよい。
「2001年9月11日以降」と題した章での彼の言葉には、大いに感動させられた。