介護者の負担軽減に役立つ
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介護をする人にとって、移動の介助は肉体的にも大変です。その際、非介助者と介助者の位置関係は、無駄な労力を軽減する上で大切です。本書は、日本の古武術の方法を応用してあり、大変有効な方法として推薦できます。また、画像を見ることにより、より具体的に理解できます。
想像どおりでした(^O^)/
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施設で働いているのですが、以前から古武術介護に興味があり色々調べていてこの本のことを知りました。
全体を通してとてもわかりやすくポイントも細かく説明されてあり、付属のDVDには先生のお手本と生徒の良くないやり方が載ってあり、
その違いがわかりやすかったです。
今までは単に腕の力だけを使っていたので、腕も疲れ腰も痛みがありましたが、この本を読んで少しは身体の使い方が分かり負担も減りました。
本に載っていることが全ての方を対象に使えるわけじゃありませんが、考えれば応用は効きそうですので、介護者は一見の価値ありです。
介護は日常、介護の本は常備薬
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介護、と聞けば・・・あなたならどういうことを真っ先に思い浮かべるでしょうか?
それはメディアで目にした情勢?それとも親のこと、将来の夫のこと、妻のこと?いやいや、これから介護の仕事に付こうとしていますよ、実際に仕事に付いていますよなど・・・千差万別・十人十色。一口に介護といっても人それぞれに考があると思います。
しかし・・・実のところ介護とは一体どういうことなのでしょうか?
高齢化社会で介護という分野がクローズアップされている世の中ですが、それは高齢者や障害者をお世話するだけの、そしてこうして問いかけられたときに改まって考え、身構え・・・というものなのでしょうか?
たとえばあなたの近所の人が風邪で熱を出し寝込んだとします。そして病院に行き、安静にしていれば2,3日で治る、そんな症状と聞きました。
「まぁ大変ねぇ〜」
対岸の火事、実際他人の様子なら人はその程度で片付けてしまいます。でも自分の身近な人、旦那さんや奥さん、子供、親が風で寝込んでしまったとしたらどうでしょうか?
確かに風邪の熱。2,3日だけの寝たきりかもしれません。しかし家族がこうあったとしたら病院に行くということは必然です。自力で起きられる人ならまだしも、フラフラの状態だったらどうやって病院まで連れて行きますか?ご飯はどう食べさせますか?体の汗はどうやって拭いて上げますか?
もっと身近な話で言えば、そう、お子さんがいる家庭ならどこかへ出かけた帰り、子供が車内で寝てしまって・・・家についても起きなかったので抱き上げ、車内から家の中まで抱っこして部屋まで運んでゼーゼー言いながら布団におろした、なんて経験がある主婦の方も多いと思います。
「ただでさえ日々成長する子供だけど・・・それにしても起きているときの抱っことぜんぜんちがって重いわぁ!」
どうですか?こうした日常、身に覚えはありませんか?
普段、人は生活している中では介護という言葉をどこか区分してしまい、完全にひとカテゴリーとして見ている感があります。しかしそれはもしかすると誤った認識で・・・実は気づいていないだけ、なのではないでしょうか?
人を動かすということ。現実ばかりが追いかけてくる日常ではなかなか振り返って見直している時間はなく、気づかないことも多いですが、実はこういった日常の中ですでに人を動かすという事実は存在し、まず知っておくべきことではないでしょうか?
そしてそれがどういった場合で、どのような状況なのか?それに合わせてこうすればいい、こうしたやり方でやればいいというのがいざというとき少しでもわかれば、どれほど心強いことでしょうか・・・
かつて介護の本は基本的なやり方だけを記載するというものがほとんどでした。しかし古武術介護実践編はこういうときはどうしたらいいか?という一般の方の疑問1つずつに答え、その場その場の状況下での対応を主に構成された本なので実際の介護の状況に合わせたやり方を見ることが出来ます。
実際に介護を仕事としている方がこの本を見れば、これからの仕事のスキルを上げるためのヒントになり、これから介護を仕事として始めようとしている人がこの本を見れば仕事を始めてからお役に立つのはもちろん、自分はこれからこういう仕事をしていくんだ、という参考になると思います。
そして介護を仕事にしない方が見れば・・・それは先にも書いた身に覚えのある日常です。
何も本を買ったからといって書いてあること、形を習わなくてもいいと思います。まず読んで・・・いや、読むのが面倒でしたらこの本はオールカラーによる写真解説なので読まずに見ていただくだけでも十分、いやいやそれも面倒ならこの本に付いているDVDを見るだけでもいいと思います。そういった感じで見ながら自分の身に覚えのある日常と重ね合わせてみて欲しいんです。
そしていつもの生活の中で同じ状況に遭遇したら・・・少しでも本のことを思い出してみて欲しいのです。
やがて日々思い出すことが多くなってきたら、今度は少しずつ生活の中で自分の出来そうなものを本を覗きながらちょっとずつ使ってみては・・・いかがでしょうか?こんなことがこうだった、これはこうだったのか!そんなことを発見しながら試すことが出来るようになれば昨日、一昨日、一週間前とちがう自分が見えてきて楽しいと思いませんか?
我以外皆師なり、過去の我もまた師なり
その一冊があるということが今後の生活上、必ず役に立つと思います。
より理解しやすい!実践者・受けている人の事例など・・今までにない介護本
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より解りやすいカラー写真の多い作り。
本の内容に沿ってDVDを見ていけば古武術介護術の輪郭はしっかりと出来てくる気がします。
繰り返し見て、練習できれば しっかり出来そうです。
そして著者の古武術介護関係の本の中でも、より多くの「場面」に対応できるような「技」が紹介されています。
またモーションキャプチャというコンピュータで人の動きを取り込みデジタル記憶する技術を使い、古武術介護の様子を紹介しているのも不思議な感じで面白い。
現場での実践としては3組の方々が紹介されています。
車椅子の方が街へ出て・・・
段差・段差続きの階段のようなつくりのところ・トイレ・・・
それらの苦労はまさに
子供が2歳くらいの頃にベビーカーを使っての不便さを思い出されました。
そして小柄な母からすると、ちょっと「手を貸して」と言いたくなる位に子供も重くなっていき・・・そんな場面にも活用できる技・そして「介助受ける側の」気持ち等、とても面白く興味深いものでした。
高齢のご夫婦は笑顔で写真に写っているのと、介助している・されている二人の顔が強張って見えないことから本当に力がかかっていない事が分かります。
そして奥様が「舞踊」との共通点をおっしゃってますが、本当に。まさに。
私も、この古武術介護を知ってから常々「バレエと似てる」「歌舞伎と似てる」「京劇と似てる」・・・と、世界共通で物のない時代から身体を上手く使った動きは全て「ここにきてる?」のではと考えるようになりました。
また次のの古武術介護本では さらに多くの実例や動きの検証がされることだろうと、期待が先にも行くような傑作です!