一度は観てみたいライブです
★★★★☆
Manu Chaoの最新アルバム La Radiolinaからの曲を中心に以前のアルバムからの曲を交えながら進行していきます。2008/7/20にフランスのBAYONNEで行われたライブで、ステージセットはごくシンプル、撮影もスカイカムなどところどころ使ってはいますが、とてもシンプルなものです。特にMCなどは挟まずに、たたみかけるように進行していきます。個人的にはTHE POGUESのライブと共に一度は観てみたい(観てみたかった)ライブの一つです。
演奏のノリは以前のライブアルバム「RADIO BEMBA SOUND SYSTEM」と同じような感じと思っていただいて大丈夫だと思います。前作では29曲を1枚のCDに詰め込むということをしていたので曲のぶつ切り状態になっていましたが、今作はフルバージョンで入っています。
私が購入したものは輸入盤ですが紙ジャケットでCD1/CD2/DVDと簡単な解説(ライブ写真と曲目程度)が付きました。DVD映像の内容ですが、基本的にCDと同じもので、2時間半近いボリュームです。音声は2.0 STEREOと5.1 SURROUND仕様です。
特典映像は以下の3点
・ミュージックビデオ(Rainin' in Paradize, Me Llaman Calle, Politik Kills, Rainin' in Paradize, A Cosa, La Vida Tombola)
・ドキュメンタリー(ROAD BOOKというワールドツアーの様子を収めた30分弱のドキュメンタリー)
・フォトラマ(ライブのバックステージなどでの写真スライドショー)
(レゲエ+ラテン)×パンクで、民衆の力を感じさせるライヴ
★★★★★
フランスが生んだスーパースター、マヌー・チャオのライヴCD+DVD。名盤Proxima Estacion: Esperanzaがチャオがソロとしてスタジオのなかで音楽を録音技術を駆使して多彩に制作していたのに対し、このライヴでは、バッキング・バンド、Radio Bemba Eldoradoがサポートしてくれています。チャオは、ソロになる前は、パンク系ミクスチャー・バンドに所属していたそうですね。ラジオを通して聴かせるCDヴァージョンとライヴ・ヴァージョンとのあいだにはっきりとしたメリハリがあります。
DVDを見ると、まず、とても大きな会場に観衆が詰まっていることに驚きます。
音楽性は、パンクにレゲエなのですが、それでも、ザ・クラッシュやザ・ポリスとちがうのは、ラテンのスカ、もしくはクンビア、もしくはサンバあたりの力強い二拍子、四拍子が取り入れられているからでしょう。UKロックの澄ました感じはなく、民衆の力を感じさせます。
パンクの勢いでライヴは進みます。でも、そのパンクにもいろんなものが混ざり、演奏にも工夫がなされているので、ライヴの模様を、CDで聴いていても、DVDで見ていても飽きません。
ただし、特典映像の見方など、操作方法がよくわかりません。一回ライヴが終わった後に、別角度か別会場か、似たようなライヴ映像が流れます。ライヴを全部見終えた後にやっと特典映像が見られるようになるようです。その特典映像のヴィデオ・クリップのひとつには、あのマラドーナが出てきます。
21世紀のワールド・ミュージックにおける大きな成果だと思います。ポップ・ミュージックのすべてのファンにおすすめします。