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裁判官の横着―サボる「法の番人」たち (中公新書ラクレ)

価格: ¥756
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
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自身が再任拒否されてるのに、何故裁判官は独立していないと書かないのか ★★☆☆☆
 和解を勧める、現地検証をしない、頷ける例はあり、それは題名通りだが、そうでない例を無理に当てはめている部分もある。
 
 例えば、著者は建前の司法の独立を言うが、和解の項では上訴されるような判決を書けば人事評価が悪くなるのではないか、裁判官訴追委員会に訴追請求されるのではないかと危惧しているとも書く。
 そのくせ判事3号俸以上の昇給における差別、10年に一度の再任制度に伴う任地・配属差別との本質的問題には触れていない。

 また蛇足判決について、名古屋高裁の自衛隊イラク派遣が違憲かどうかの判決で、主文では棄却しているにもかかわらず、理由で国が自衛隊をイラク派遣したことは、憲法9条に違反すると書いたものと、民事事件で、発生20年後の殺人事件賠償請求で、殺人は認定したが消滅時効にかかるので請求棄却したものとを、同一例として取り上げるが、この二つを同一視するのは飛躍に過ぎる。

 前者は、主文を(事情判決を含めても)、前述の人事評価などの問題もあり、違憲とできない判事のせめてもの対抗、又は良心の例であるが、後者は、刑事裁判との事実認定についての齟齬であり、裁判官の独立を示す例だからだ。

 ちなみに後者では、筆者は加害者側に立つが、民事・刑事時効成立後提訴するのは、被害者遺族が真実を知りたくて提訴したと考えられ(そもそも数量的に明らかに不適法で、実質審議に入らずに却下されないのか?)、加害者とされた人が、民事訴訟で人殺しと認定されても、刑法上は無実であり、にも関わらずクビにした会社へ損害賠償と復職を求めて民事で、又は国家賠償請求訴訟(裁判官が違法又は不当な目的をもって裁判したなど、裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いて、これを行使したものと認めうるような特別な事情があるとは認定されず、敗訴するだろうが)の提起を示すべきではないか。

 これらの点により、☆3つ減点とした。