オヤジの道
★★★★★
ジョン・ハイアットが大好きである。
87年の「bring the family」以降の作品はずっと買ってきた。
90年代グランジ/オルタナの流行っている頃は輝きを失っているような
気がして、買いはしても聞き込みはしなかった(すいません)のだが、
ここのところまたよく聴いている。
結局ジョン・ハイアットは何も変わっていなくて
聴き手の私自身が変わってるだけなんだよなーと思う。
前作「same old man」はくつろいだ雰囲気の
カントリー寄りの路線で
それはそれですごく良かったのだが
この作品はギターが前面に出て
ブルース寄りの荒削りな感じ。
かっこいい。
調べてみると
ジャクソン・ブラウン61歳、ブルース・スプリングスティーン60歳、トム・ペティ59歳、ジョン・ハイアット58歳。
みんな現役で、精力的にアルバムを出し続けてる!
すごいですねー。
こんなオヤジになりたい!
シンプルロック
★★★★☆
ギター2本とドラムとベースにJohn Hiattのボーカルといった至ってシンプルな編成。
単純だが濃厚なロックが広がる。
前回同様味わい深いバラード、そして今回はブルージーなロックやオールド香るロックンロールもありJohnのロック魂も迫ってくる作品。
しかしJohn Hiattの歌声は最近益々皺が増えてきて良く言えばコクが出てきた様子。
また、今回は今まで以上にマイクに近いちっちゃい箱でのライヴ音源のような生々しいバンドサウンドが魅力なんだけど逆にいえばスタジオアルバムしてはちょっとラフすぎる。
各バーツ間での距離感と跳ね返りがやや居心地悪い。
今回はLuther Dickinsonではなく、Rod Picott、Jack Ingram、Todd Sniderとの仕事で一部では名が売れているDoug Lancioがギターで参加。
円熟!
★★★★★
ここ数作はロックから距離を置いてアダルトコンテンポラリなアレンジが多く、
ちょっとおとなしかった?ジョン・ハイアット。
今回は、ブルージーなブルース全開の超シブい出来映え。
ライブでの共演相手からも良い影響を受けているのか、ゆったりした中にも濃密な空気感が
ただよい、まさに円熟期。
最近のアルバムの落ち着いた雰囲気に、(スライドでない)ギターをからめて、
新しい味わいがでています。12年もののウイスキーですな。
高音質なステレオもいいけど、ラジカセで流していても心地よく聞ける、
本物の曲作りはいつも通り。また名作が一枚増えました。