“機能美”への死闘
★★★★★
アップル製品の特徴はシンプルさと技術が融合した“機能美”なのだろう。
自分の内なる声と向き合い、心と直感に従う。
それを柱に徹底して余分を削り落とす。
製品開発における強いこだわりと息詰まるような「死闘」が伺えた。
別の話だが、アメリカで次期主力戦闘機の開発が遅れているらしい。
いろいろな要求を詰め込みすぎてしまったのである。
「多芸は無芸」で、おまけに予算超過で中止の可能性もあるという。
すぐに必要がないという意味で、平和な話といえなくもないが…
アップルの歴史と戦略の概観
★★★★☆
マックユーザーですが、あまりポリシーをもって選んできた方ではないので、アップルが製品開発や販売にどのようなこだわりをもって取り組んでいるのかは理解してきていませんでした。この本は、創業時のことはあまり触れられていませんが、ジョブスの解任劇あたり以降のことを概観的に知ることができます。本書のもう一つの側面(というか主目的)は、vatmideoさんの指摘されている通り「ビジネス書」であり、アップルに心酔している著者が経営や商品開発にかかわる人向けに書かれた指南書という感じです。やや思い入れが強いなと思われるところもありますが、そこがかえってマック好きな友人が語りかけてくれているような感じで、一気に読ませました。アップルについて知るための最初の一冊として適当だと思います。
アップルやジョブズ好き以外の方にも
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簡潔で読みやすく、文章に勢いが感じられ夢中になって読みました。
途中に歴代製品の紹介などのとき写真図が載っていてまた楽しめます。
アップルの歴史をほぼ網羅して書いてあるので理解しやすかったです。
アップルに対して多元的な見方が少し足りないかなとも思いましたが、いま勢いのあるものを書くとなるとそうなってしまうのでしょう。
アップルの次のステップが気になります。
あくまでもこだわり続けるすごさ。
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多くの商品は無い物ねだりする市場ニーズと高機能且つ低価格といった競合他社との差別化を意識した結果、あったら便利かもしれないが使ってみると意外と頻度が極端に少ない機能でも敢えて付け足すことになってしまっているようです。
そうすると使い方が複雑且つ煩雑で説明書をみても理解するのにひと苦労です。
商品のコンテンツやデザインを作り上げる企画立案段階から、その商品にその機能が必要かどうかを吟味するのではなく、人の目を気にして、具沢山な機能を付けた方が無難であろうという意識が必然と働いてしまうのだと思います。
それに加えて、商品開発サイクルが加速している中で、吟味・厳選している時間が取れないということもあり、類似商品であれば、他社より一つでも多くの機能を付けた方が他社との有意差があるように映ってしまうことだと思います。
今まさしく商品創出に”こだわりをもつ”というきもちは薄れていっており、商品コンテンツが一貫したスジが一本通ったブランドを築くことができないようです。
その点、アップルはユーザーに気配りやもてなしを提供する、こだわりをもつ、固定観念を捨てる、ファンを魅了するブランド、シンプルなステータスポリシー、フィットするセンスといった決してぶれないスジを持っています。
カウンターに座ったら、お客さんの気持ちが伝わって、だまって鮨を握って出す匠の職人のようです。
このようにより一層のシンプルを求め厳選すること、しかもお客様と”あ・うんの呼吸”ができる商品創りはなかなか難しいものと思いますが、その場の収益ばかりを追求せず、こだわりの商品をユーザーに提供して頂きたいものです。
パソコンをケースに入れたのはだれだ?
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コンピュータ業界のことはあまり知らなかった。
アップルがどれだけこの業界に影響していたなんて。
この本がきっかけでさらなるアップル研究ができた。
あなたはアップルのことをどれだけ知っているだろうか?
手にもっているiPodの奥深さは?
この本はアップル入門書である。