「アザラシの肉は私も経験したことがありますが、やや大味で、特有の生臭さを持っていました。クジラよりも臭みの強いイルカより、さらに三倍ぐらいアザラシは臭みが強いと感じました。なかでも生のレバーを食べたときには、その生臭さはものすごく、さすがの私もウッときました。しかし、生臭さの強さにおいては、セイウチにかなう海獣はないといわれていますから、よほどのものなのでしょう」(アザラシもイルカも食べたのか・・)
さらにすごいのが、「激烈臭発酵食品」の章の、カナディアン・イヌイットの食すキビヤックという食べ物。(読んでみてください)
もちろんそういったゲテモノ見たさの好奇心だけではなく、それら発酵食品がどれだけ栄養学的に理にかなったものであるか、という専門的な意見もあり、さらに優れた文化論、においと人間との密接な関係の批評ともなっているのです。