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コンクールでお会いしましょう―名演に飽きた時代の原点 (中公文庫)

価格: ¥620
カテゴリ: 文庫
ブランド: 中央公論新社
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コンクールの光と影 ★★★★★
コンクールの裏側からの、音楽についての多くの問いかけがあり
考えさせられました。
どうしてCDが売れなくなったのか、コンクールで入賞したのにそ
の後は活躍することなく埋もれてしまったのか、音楽に何を求め
るのか等々。
コンクールの歴史や参加者、審査員のエピソード、天才ピアニス
トの逸話など興味が尽きない内容ですので、音楽の好きな方なら
時間を忘れ読みふけると思われます。
コンクールって?? ★★★★★
音楽がお好きな方にお勧めです。

この本はNHK教育TV,で「コンクールの光と影」と題して
数回にわたり放映されたテキストに加筆改定されたものです。

コンクールを広い視点からあるいは普段、普通人が
覗き得ない内側からの観察、レポートでもあります。
世界中に、あまたある多数のコンクールをこのように
広い視点で系統だてて分析、考察、された
書物はないのではと興味深く読みました。

目次を見ますと
、コンクールの歴史、
音楽の普及と技術革新、
音楽と政治、
豊やかな社会のコンクール、
優勝者が多すぎる!、
世界一のコンクール、
費用対効果、
東洋人の台頭、
審査について、
運不運悲劇、
コンクールの猛者、
美人はどうする、
日本のコンクール、
そして浜松コンクール。
等々です、
一読をお勧めします。

芸術は不変ではない ★★★★★
時代によってピアノ演奏に求められるものが変遷していきます。
リストやショパンの時代、他人の曲でも自己流に弾くことが求められていました。
アレンジすることで、人々は熱狂した。
ところが録音技術が発達すると、即興は原曲を間違って弾くことと考えられるようになり、
ピアニストは、正確に弾く技術を求められるようになる。
そして現代はプラスα。映画になりそうなその人の人生ドラマが売れる切っ掛けになる。
そして作為的にルックスのいいピアニストを養成しようというビジネス企画すら起こる。

非常に読みやすく、中村さんが等身大で著名ピアニスト達を描くので
芸術家といった重苦しい雰囲気がありません。
両親が音楽家であったバレンボイムは「人間はみんなピアノが弾けるものだ」と信じて
子供時代を過ごしたとか。有名ピアニストなのにそう見えない風貌の写真も載せられていて、
読んで楽しい内容です。

中村さんの人柄がにじみでたエッセイ ★★★★★
NHKの「人間講座」で放送された「国際コンクールの光と影」を中村紘子さんが出版したものです。近年のピアノコンクールにまつわる歴史的背景や、名ピアニスト達の様々なエピソードが、中村さんならではの優しい語り口で述べられていて、興味深い話しばかりでした。
ピアニストとして第一線で活躍されているばかりでなく、音楽をとりまく社会背景や情勢について豊富な知識をもった彼女は、やはり日本が世界に誇る貴重な存在だなとあらためて思いました。
国際コンクール裏話からピアニスト列伝が見える ★★★★★
   著者の、ワルシャワ・フィルをバックに演奏する哀調を帯びた華麗なショパンのピアノ協奏曲を聞いてから随分になるが、NHKの人間講座を底本にしたこの本、実に優しく丁寧に国際コンクールの歴史(もっとも、ピアノ中心だが)や人間模様などを語っていて飽きさせない。

   オリンピックのように点数で決着が付くスポーツ競技と違って、複雑で多様な価値観からなり、人の心が加わる音楽芸術の判定に決定的な方法の無いコンクールだから、政治や賄賂が絡むなど、その泣き笑いの歴史が、モーツアルトとクレメンティの対決逸話から始まり、実に興味深い。流石に、多くの著名な国際ピアノコンクールの審査員の経験者だけあり著名ピアニストの裏話など話題が豊かだ。

   一番面白かったのは、チャイコフスキーコンクールで優勝してアイゼンハワー大統領の出迎えを受けて、凱旋行進でニューヨークを紙ふぶきで埋め尽くしたヴァン・クライバーンに絡む一連の逸話。リヒテルが満点を付けた彼の、フィラデルフィアでのコンサートが何故無味乾燥に感じたのか分かった様な気がした。

   熱狂的なヨーロッパの聴衆の中でその素晴らしい演奏を味わったミケランジェリやブレンデルが、コンクールで全く悪かった話など面白い。聞き比べの妙味、設立後数年で国際的になった浜松国際ピアノコンクールの話等など話題豊富で、読後のコンサートの楽しみ方が変わってくること請け合いの好著である。