総合力
★★★★★
実務で調査事項があるとき、
①結論に迅速に到達できる本です。
②その結論に信頼性がおけます。
③結論が直接記載されていなくとも、判例・関連諸法が記載されているので、さらなる調査の出発点となります。
④上記の機能を注釈民法でも果たせますが、注釈民法は30冊以上と大部なうえ情報量が多いので結論への到達速度が場合によって遅くなります。
⑤また上記の機能を四宮民法総則など各分野の優れた概説書でも果たせるが、我妻民法講義は財産法を不法行為を除き網羅しています。
⑥星野民法・近江民法・内田民法も網羅性はあるが、実務で支持される結論の信頼性では我妻民法講義が相対的に優位を保っています。
⑦民法の基礎概念が丁寧に説明されているので真摯に学ぶにも最適です。そしていわゆる「通説」の基礎を形成した本です。
⑧我妻民法講義後の改正・判例・学説情報は「通説」を前提にして誕生していくのが現実ですから滑らかに補充できます。
⑨以上の「総合力」によって我妻民法講義は「役に立つ」本です。
⑩その我妻民法講義において「民法総則」は体系上の「頭」です。