「24」のごとく
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あっという間に読んでしまいました。これほど、止まらなくなってしまう本は出合ったことが在りません。背表紙に書かれているとおり、ジェームズ・ロリンズはアクションシーンの描写が非常にうまく、引き込まれていきます。
何箇所かでのエピソードが、気になるところで変わっていきます。丁度、ドラマの”twenty four”のような感じです。”twenty four”が好きな方には絶対お勧めです。
おすすめです!
★★★★★
最初から緊迫感あふれる語り口で、最後まで全速力で読者を引っ張る。
場面々々の映画的な切り替えとあいまって、スピード感抜群。
デンマーク、ドイツとヒマラヤとで同時進行する事件は、アーリア人種優越信奉を引き継ぐ逃亡ナチスの末裔達の計画をキーに意外なつながりを見せ、南アフリカで大団円、と、”地球規模の事件”を相手に組織された”シグマフォース”にふさわしい国際スパイアクション。
有り得なさそうな新型兵器など007的なアソビもあるが、基本的に現在確認されている科学技術を元にしているから、とびっくりしてしまう。
前作もそうだが、著者自身が、事実とそれを基にしたフィクション部分とを、本編前後の”解説”で、きちんと説明しているので、ただ荒唐無稽な訳ではなく根拠のあることが理解でき、それがまた改めて作品の素晴らしさを認識させてくれる。
いい本に出会えました
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正直ナチものは苦手なので友人に聞いておそるおそる手にとったのだが、これがまたどうしてすごく面白かった。訳者あとがきによると前作「マギの聖骨」が比較されて嫌がられていたようなので書くのをためらわれるが、あえて「ダヴィンチ・コードの科学版」と呼びたい。あれがあんなにヒットしたのならこれも同じくらいヒットしても不思議でないくらい面白かった。この手の小説は判明している少しの事実からどれだけ作者が「ありそうなこと」を膨らませて読者の心を惹きつけられるか、に尽きると思うが、検証も充分で説得力があり、アクションシーンもふんだんでとても楽しめた。是非最新のCG技術を駆使して映像化して欲しいが、それは内容的に難しいだろうな。とりあえず前作に今から戻ります。
ラストが最高!フィクションとは思えない。。
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とてもおもしろく有意義な時間を過ごせました。上巻からの伏線や疑問はすべて解決し、量子論など発展途上の学問の面白さをみせつけつつも人間の運命やドラマが濃縮された内容でさすがジェームズロリンズです。特にラストの結末は(詳しくは書けませんが)驚かされるばかりでなく考えさせられる哲学的なものでした(難解なものではないのでご安心を)。前作のマギの聖骨と比較すると、前作のジェットコースタームービー的なエンターテインメント性よりもロジック・謎解きに重点が置かれていて個人的に現代科学のうんちくが楽しかったです。もちろん内容を知らなくても十分解説してくれているので大丈夫です。陳腐な犯人探しのミステリーよりも読後感がいいです。次回作・・ユダの覚醒?も楽しみにしています。