作品の内容について賛否いろいろあるようですが、クリミナル・グループの台頭と暗躍の実態を描いた点では、注目すべき著作だと思います。今後、この種の犯罪は増加していくであろうし、カネのみにこだわるという生の姿は、日本国民にとってとても怖いことだと思います。

「彼ら」の
日本に対しての圧倒的な劣等感。
お金への意識。
そんなものがあの残虐な犯行へ突き動かしたのか。

この本が事実であるならば
日本へ問いかけているものはあまりに大きく、
見過ごしているものが多すぎる。

「平和な国、ニッポン」
空虚なコトバ。

数多のメディアで論議されている内容の真偽はさておき、あまりにドラマティック過ぎる構成に辟易。
本を売るための経済活動が悪いとは言わない。しかし、昨今の演出過多な民放のニュース同様、客観性に欠ける内容なのだ。
だから、犯罪の温床に迫るルポというよりも、興味本位で迫っている活字型ワイドショーのように感じられた。
それだけでかなりうんざり。もしかしたら非常に重要な手がかり、そしてこの国への警鐘を鳴らす書物に成りえただけに、非常に残念。

マスコミからの情報を自身のフィルターで濾過出来る人は読んでもいいと思うけど、そうじゃないなら、お薦めしない。。

いつもなら古本屋へ持って行く自分も、この本は棄てました。

最後まで一気に読んだけど・・・えええ犯人は？？？
憶測が多いように思え、憶測でここまで書けたら、とにかくつまんない
何でもなぞの中国人にしちゃったら、楽だけど・・本当なのかな？？
私にはよく解らない。犯人が見つからない、心のもやもやが何も解決できない

途中で、読むのを諦めてしまったので完全な形でレビューできませんが、事件の題材は日本犯罪史の一つに残りそうな未解決事件なので、書にまとめるには都合が良いかもしれませんが、中身が完全にタイトル負けしてしまっている印象です。

未解決事件を扱う自体、推測が多分に含まれ執筆するにも難しさが伴うものだと思いますが、しかしだからといって、自分が思うままに勝手に推測を拡大解釈して推論するのは、ノンフィクションである以上あまり好ましくないと思います。けれど、ある程度説得力が無い推理でもドラマティックに読者に訴えかける書物ならある程度魅力的ですが、残念ながら本書は、バックまで綾瀬コンクリ殺人の詳細な取材を重ねた名著「かげろうの家」、桶川ストーカー殺人のドラマティックな展開でくぎ付けにした名著「遺言」など、両者に見られる「詳細性」「ドラマティック性」両方とも無いです。

過去にも３億円事件や、日航機事故等推測、未解決的な物を扱う書物はありますが、本事件はミステリアスな部分はそれほど多くなく、ただの強盗殺人事件でくくられがちなので、そもそもこの事件を一冊に纏めるのは難しい事だったのかもしれません。例えば北九州監禁殺人のようなバックに危険な人間関係が存在するのなら、相応の読み物になったかもしませんが。著者の執筆力も重要なのはいうまでも無く。

私は、タイトルに騙されて読んでしまいました。。。