本仁戻臭てんこ盛りです
★★★★☆
「理解して頂くことを考えず、好きなよーに、やりたいよーに、
いわゆる中二病的な心持で描いた・・・」と作者が語るように、
本仁的『耽美』短編作品集となっております。
●ヴィスコンティの映画のように・・・鬼畜特集に執筆。
え〜っと、一般人的には鬼畜な作品ではございません。
小説家の先生と美青年家政婦の耽美的な夏のお話です。
●ロマンティック・・・執事特集に執筆。
禁欲と精神的SMがテーマだそうですが、冒頭の滑り出しからエロス漂ってます。
日本人子爵とドイツ人の美しい執事の関係が何とも耽美です。
●清められた夜・・・お仕置き特集に執筆。
売れないポルノ小説家と(血の繋がらない姉と)義兄のお話。
秀麗な容姿の義兄の目線が印象的で、何とも言えず耽美でした。
●コロシヤ・ドロップ・・・耽美でもBLでもありません。
作者曰く、ハードボイルドチックなアクションもの的な・・・そうで、この中では異色。
冒頭の耽美3作品の後と言うこともあり、かなり面食らいました・・・。
●ヘタリマー・・・ヘタレなサラリーマン特集に執筆。耽美ものじゃないです(絵は耽美)
ルックス抜群のヘタレサラリーマンと美人の大学生の弟(血は繋がってない)の話。
異能力好きな私にはツボりました。あっちの方はヘタレじゃないというのもツボります。
●侵蝕する死のガスパール・・・短編小説。
ヘタリマーの主人公2人のお話です。が、こちらの小説はホラー色が濃厚です。
じゅくじゅくした怖さとエロさの中、主人公達の濁りのない純粋さもあり、
漫画とはまた違った雰囲気の2人のお話(関係)になってます。
本仁さん好きな方なら、買って損はないと思いますよ。
コロシヤ・ドロップが耽美という点から外れているので、
マイナス☆1つ。