丁寧な作品
★★★★☆
1965年に講談社から出た単行本の復刊。
いくつもの出版社からいくつもの版で出ている。
鬼貫警部ものの一冊。
なんということもないトリックなのだが、完成度が高く、読み応えがある。読後の満足感はなかなかのもの。
派手さはないが、おすすめ。
あいまいなタイトル
★★★★☆
もともとは1965年に講談社から出た単行本。
立風書房(1976年)、青樹社(1994年)、角川春樹事務所(1999年)など、いくつもの版がある。いまのところ、この東京創元社版が最新。
鬼貫警部ものの一冊。
なんということもないトリックなのだが、完成度が高く、読み応えがある。読後の満足感はなかなかのもの。
派手さはないが、おすすめ。
立風書房版に収録されていた「創作ノート」を併録。また、麻耶雄嵩氏による解説が収められているのだが、鮎川作品の転機として本書を分析しており、クイーンとの比較も相俟って面白い。
中期の代表作
★★★★★
結婚を間近に迎え幸福の絶頂に見えた二人の女が死んだ・・・なぜ??雲をつかむような事件が段々と異様な様相をみせてくる中盤の展開が見所です。やがて、思いもしなかった人物が容疑者として浮かび上がってきます。そこからは、鮎川作品のミソともいうべきアリバイ崩しのはじまり、はじまり・・極めてフェアに手がかりが提示されています。「ある発見」の章を読み終わりましたら、一旦ページを閉じて名探偵鬼貫警部と頭脳比べをされるのも一興かと・・・