カンジ
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関東軍参謀の石原莞爾は「張作霖爆殺事件」の失敗から、戦争を起こさない限り満州の獲得は難しいと考え、2年間綿密な準備を進めていた。盟友の先輩参謀、板垣征四郎とともに奇策をもって「満州事変」を始めた石原は、日本政府および陸軍中央の不拡大方針に足を引っ張られつつも、敵の20分の1という兵力で半年もたたないうちに満州全土の制圧に成功する。その後、紆余曲折をへて陸軍中央の枢要ポスト、作戦課長に就任した石原は「226事件」に遭遇。今度は蹶起兵の20倍の兵力を東京一点に集中させ、わずか3日で内戦を終結させた。「陸軍の奇才」と呼ばれた男は「十年不戦」を掲げ、その先にある対米戦争を見据えて日満の国力蓄積に邁進しようとしたが、その矢先に支那事変が勃発し…