いわゆる「この手の本」と違います
★★★★★
最近、この手の本、多くなったと思いませんか?
料理研究家、スタイリスト、タレント、モデル、
いろいろな方が自分の持ち物、家の中、
好きな小物、大物などをリストアップし、
写真を撮って、ちょこっとエッセイを載せて
ムックのような形で出版する、というもの・・・。
カタログですか?と思うようなものが多かったと思います。
この本も体裁は同じです。
が、50歳を過ぎた著者の温かさ、懐の深さを感じます。
モノに対する思い、愛着、
合間に、奈良のいい場所、おいしいもの、
奈良の人々の説明、生きていく上での悩み解決法などまで
載っていますが、
どこか 母の話を聞いているような、
近所の昔から知っているおばちゃんの話を聞いているような、
そんなあたたかみを感じます。
そういう単なるモノカタログになっていない、という点で、
今までのこの手の本とは違うと思います。
私は最初、図書館で借りたんですが、
どうしても手に入れたく購入に至りました。
とってもオススメの本です。
なつかしいもの、あたらしいもの
★★★★☆
奈良の老舗カフェ「くるみの木」のオーナーである著者が、ご自身の生活の中で実際に使っておられる雑貨やインテリアを紹介した写真集。
巻末には、著者がおすすめの奈良の観光案内もついています。
どのページも、肩の力が入らずに、すっと心が溶けるような印象。
パラパラとめくるだけで、そのセンスの良さに引き込まれてしまいます。
この手のナチュラル雑貨本に、うっかりするとありがちな”チープ”さとは、まったく無縁なところが素晴らしい!
本の作りも上品だし、選択眼の確かさが感じられます。
ちいさなもの、ふるいものを大切にし、ほんのちょっとした工夫で、
暮らしの中にやさしいみどりや、やわらかな光のきららかさを取り入れることで、
「やすらぎ」という言葉がぴったりの空間が演出されています。
また、雑貨だけでなく、木の素材感が生きた家具も、とても素敵。
こんな空間で24時間生活がしたいな〜、と憧れずにはいられない一冊です!