どれも適度なおしゃれ感とギャグが散りばめられていて(特にオチは脱力するものが多い)、駄作のない短編集になっています。中でも表題作『カメレオン・アーミー』は、文字通りカメレオンのように変身していく女性が、恐いです。一歩間違えるとホラーのようなストーリーですが、これは結構現実に有り得そうで恐い。映画「ルームメイト」を彷彿とさせるような恐さがあります。女にとっての最大の敵はやはり女か?まったく違う『X-GIRLの血は騒ぐ』は、ファッション好きな人間にとっては、かなり笑い!のツボ、と言うか、下手すると我が身を顧みる事になりかねない作品。ティエリー・ミュグレーの名前を出してくる辺り、安野さんのファッション好きが良くわかります。
どれも良く練られた感じがして、読み返すときには、ついちゃんと初めから終わりまで読んでしまいます。
本の題名にもなってるカメレオンアーミーはちょっと恐いです。人の良いところをまねするのは良い事??まねをされた方はどんな気持ち??ついつい、やってしまいがちなマネについて考えさせられました。
他の5個の漫画もとてもおもしろい内容になってます。