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京都ぶらぶら 3: 嵯峨野路ぶらぶら

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 錫 陣平
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中年カップル(もちろん、若いお二人でも)のための京都案内&京都デート指南本。
京都嵯峨野の観光名所の内奥に隠れ潜む歴史やエピソードをサイドストーリーとして織り交ぜながら嵯峨野路の12カ月、春夏秋冬を紹介します。
 二人でぶらぶらデートの前後にはラブラブでお食事&お茶タイムを。実際に訪れ食した体験から お薦めの素敵な店を紹介しました。もちろんどの店も著者とは何の利害関係もありません。著者の純粋な批評です。
 ぜひお読みください。そしてラブラブの楽しい京都嵯峨野の旅へお二人でお出かけください。

【目次】京都ぶらぶら 其の三
~嵯峨野ぶらぶら

睦月のぶらぶら
「初詣 松尾大社、鈴虫寺」と「瓢亭」

如月のぶらぶら
「嵯峨鳥居本」と「嵐山MITATE」

弥生のぶらぶら
「愛宕念仏寺」と「カフェスタイルリゾート嵯峨野湯」

卯月のぶらぶら
「化野念仏寺」と「鮎司 平野屋」

皐月のぶらぶら
「清涼寺」と「ぎをん萬養軒」

水無月のぶらぶら
「野宮神社」と「俵屋吉富」

文月のぶらぶら
「天龍寺」と「和カフェ 老松」

葉月のぶらぶら
「祇王寺」と「嵯峨野竹林を歩く」

長月のぶらぶら
「常寂光寺」と「馳走いなせや」

神無月のぶらぶら
「落柿舎」と「小陶苑」

霜月のぶらぶら
「二尊院」と「広川うなぎ」

師走のぶらぶら
「渡月橋」と「茶寮八翠」


まえがき

嵯峨野は京都洛中の西にあります。公家たちはここを西郊(さいこう)と呼びました。嵯峨天皇崩御ののち、嵯峨野は禁野(きんや。天皇の狩猟場として一般の狩猟が禁じられた区域)とされ、皇族貴族や文人がこぞって別荘を建てたことで、嵯峨野は一大リゾート地としてのステータスを確立します。多くの貴族たちにとっては「憧れの嵯峨野」、となったわけです。嵯峨野は豊かな自然の景観と京都の貴族文化が融合調和した景勝地として、こんにちも京都洛中とはまた別格の魅力で多くのツーリストを惹きつけてやみません。
春はサクラ、夏の青葉、秋はモミジ、冬の木枯れ雪。桂川の清流。小倉山、嵐山の深い森。どれもこれも抱きしめたいほどの京都嵯峨野の美しさです。愛宕念仏寺から嵐山を西に眺め、北に小倉山を臨む渡月橋辺りまでのおよそ2キロの道を行く嵯峨野路はどの季節に歩いてもそれぞれに雅趣あふれるものです。 
可能なら本著のように12カ月に散りばめての嵯峨野歩きが楽しいのですが、一度の旅で歩き切るのなら、嵯峨野ぶらぶらは出発点として最初に嵯峨鳥居本から歩き出すのをお薦めします。まずタクシーで愛宕念仏寺まで行ってしまうのが良いでしょう。通常は嵐電嵐山駅から、あるいはJR嵯峨嵐山駅から降り立つことになるのですが、往復全部を歩いては疲れるし時間もかかります。渡月橋を終点にしたいのは、夕間暮れの西の空の茜色と嵐山の暗緑色の対比が実に美しいからです。さらに運が良ければ、暮れなずむ東の空に上がった月を拝めるかもしれません。桂川の水面と空の月、そして渡月橋。この風景が醸す余韻は嵯峨野ならではです。
人混みの喧騒をできるだけ避け静寂を探しながらの嵯峨野ぶらぶら。一人歩きも感慨深い思いを胸の底に落とすのを楽しめます。二人歩きも、同じ空気を吸い込み同じ風に吹かれながらその喜びを分かち合えて嬉しさは倍増しです。それぞれの人の旅の楽しみ方、それぞれの生の楽しみ方でしょう。本著を下敷きに嵯峨野路をなぞり、また美味しい店に立ち寄ってもらえるなら、それはもう著者の最高の喜びです。

アナログの京の旅をデジタルの粋(すい)である電子出版本で読む。しかしそれはある意味とても理に適っているのかもしれません。紀行文の楽しみは果てしなく想像することなのですから。
さあ、嵯峨野路ぶらぶらへご一緒に。