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沖縄拳法 唐手術 組手編

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 発掘刊行館
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大正15年発行に発行された史上初の空手指南書!
戦前「最強空手家」と称えられた本部朝基(もとぶちょうき)による、空手史上初となる組手に関する著書。
現存する最古の約束組手とされる「朝基十二本組手」を写真と文章で解説した貴重な資料です。


■自序より
 大正十二年の春だったと思う。私は四貰島で柔道の教師土井という人に紹介されたことがある。氏は当時大阪を中心に関西方面の学校、警察、各工場等に関係されて可なりに其名も知られていたが、談偶々沖縄の唐手に及ぶと「そんな思賓な武術がありますか、恁んな文化的武術を沖縄だけで占領するのは国家の損だ。我々が協力援助するから是非之を全国に弘めて呉れ」と或る日の如きは氏に伴われて遥々兵庫の御影師範と御影警察署迄出掛けて唐手の効果を實地に試演したことがある。
 土井氏は其後屡々余の蹶起を促して呉れた一人だが何しろ私としては上阪まだ間もないことではあり、且つ沖縄の唐手が県外に何の程度まで理解されているやら其辺の消息も判らないので遂にその限り沙汰止みになった。
 富名腰君が東京で初めて唐手の指南宣伝を行り出したの恰度その頃だったと思うが、まだ世人の記憶に新たなる如く我が唐手術なるものは大正十年三月畏くも
 東宮電化の臺覧を辱うし、近くは又昨年の五月に、秋父宮殿下御渡英の途次にも臺覧の光栄に浴したことのあるので、爾来唐手が一躍全国民の視線を惹くようになった。
 斯くの如く私は將に断絶しようとした琉球特有の唐手が再び光明の世界に擡頭し来たのを衷心から祝福するとともに、従来前後幾度となく指導を懇望し来られた諸君の熱誠に最早や凡ゆる辞退の理由がたたなくなって茲に愈々組手編なる一書を上梓すべく余儀なくされた。乍去何をいうても浅学菲才の面も微力なる私が之に関する先輩武人の遺書なきのみならず、参考として何一つ便るべき記録がなく、各方面から各種の質問が殺到し、なほ其の詳細なる説明を求める向も頗る多く、殆ど應接に遑ない有様で、是等の懇請黙し難く、不取敢唐手術の中軸とも云うべき組手を自分が過去に於て学び得た経験、古老の記憶、伝説を経緯として茲に編纂する事に致しました。
 叙上、書き漏らした事も少なくないと思いますから、近々発刊の基本編にて於て更に増補訂正を加えて、不備缺陥を補い貴意を得たいと思います。
大正十五年5月
著者 本部朝基識

■目次
自序
唐手の意義及び起源
唐手の種類と変遷
基本姿勢と腰
拳法小則
組手に就て
巻藁の作り方と稽古
巻藁の突き方‐図解‐
組手‐図解‐
第一図 巻藁の突方(其一)
第二図 巻藁の突方(其二)
第三図 巻藁の突方(其三)
第四図 巻藁の突方(其四)
第五図 イ (其一)
第五図 イ (其二)
第七図 イ (其三)
第八図 ロ (其一)
第九図 ロ (其二)
第十図 ロ (其三)
第十一図 ハ (其一)
第十二図 ハ (其二)
第十三図 ハ (其三)
第十四図 ニ (其一)
第十五図 ニ (其二)
第十六図 ホ (其一)
第十七図 ホ (其二)
第十八図 ヘ (其一)
第十九図 ヘ (其二)
第二十図 ヘ (其三)
第二十一図 ヘ (其四)
第二十二図 ト (其一)
第二十三図 ト (其二)
第二十四図 ト (其三)
第二十五図 チ (其一)
第二十六図 チ (其二)
第二十七図 リ (其一)
第二十八図 リ (其二)
第二十九図 リ (其三)
第三十図 ヌ (其一)
第三十一図 ヌ (其二)
第三十二図 ヌ (其三)
第三十三図 ヌ (其四)
第三十四図 ヌ (其五)
第三十五図 ル
第三十六図 ヲ
心得となるべき治療法‐蘇生術‐

■著者紹介
本部朝基(もとぶちょうき、1870年5月5日(明治3年4月5日)-1944年4月15日)は、沖縄県出身の空手(旧称・唐手)家。「琉球の名門本部家に生まれ、唐手の戦闘術、すなわち実践の強勇に至っては、郷里に誰も知らない人はいない大剛者」(『キング』大正14年9月号)と評されたように、20代の頃から伝説的な強さを誇り、戦前「最強空手家」と称えられた空手の大家であり、日本傳流兵法本部拳法(本部流)の開祖でもある。(Wikipedhiaより)

※本書は国会図書館デジタルコレクションがインターネットで公開しているデジタルデータを元に制作しました。原著となる「沖縄拳法 唐手術 組手編」は「唐手術普及会」から大正15年に発行されました。同作品は著作権保護期間を満了したパブリックドメインです。内容には一切手を加えておりません。一部読みにくいところや、現代では自粛すべき表現、一般に通用しにくい言い回しなども含まれております。ご了承ください。

※本書はすべて画像で構成されております。

本文モノクロ・64ページ