幻の一冊が時代を超えて本邦初、新完全訳本で刊行
カーネギーの5大著作の内なぜか現在翻訳出版されていない幻の伝記。

原題『Lincoln, the Unknown』の名が示すとおり、世に数多あるリンカーンの伝記では書かれてこなかった歴史的事象に基づいたリンカーンの人とその行動、思考をカーネギーが紐解いた一冊。

ドラマチックで興味深いエピソードの中で、生きた生身のリンカーンは悩み、愛し、行動し、躍動する。その生き様の中に、今日、悩み惑いそれでも光を掴もうとする我々のもつ問題解決の糸口を散見することができる。

リンカーンが偉大な人物であったと認められている最大の要因、それは、リンカーンの共感力、すなわち相手の立場に立って考えられる力であった。偉大さを過度に称えることなく、共感力を元に行動するぶれないリアリズムと信念。

幻の一冊にふさわしい重厚感のある一冊である。