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センゴク天正記(7) (ヤングマガジンコミックス)

価格: ¥580
カテゴリ: コミック
ブランド: 講談社
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最後の小休止… ★★★★☆
天正記シリーズ最初の山場・長篠合戦が終わったため、しばらく中だるみのような小休止が続いた。一応それの最終回。

今巻は雑賀攻めでそばかすの過去を明らかし、最後に手取川の布石として、畠山氏のエピソードを挟む。

しかし、今まで様々な資料から斬新な作者独自の説を唱えつつ話を進めてきたが、畠山氏のエピソードについては乱暴極まりない。

例えば、出典を述べることなく、勝手に畠山義綱を入水自殺させている。彼は一般に重臣に追放され、六角氏などに頼りつつ、1590年代まで余生を過ごした。とされているにも関わらず。
しかも、彼を追放した重臣の一人は、今作であたかも忠臣のように描かれている長綱連。

確かに義綱を追放し、その息子・義慶を毒殺し更にその息子・春王丸を傀儡とする、もう一人の重臣・遊佐との好対照な構図は読者には分かりやすいが、これを何の根拠もなく、作り出すのは如何なものか。

今巻と次巻ほど、筆者らしからぬ巻はない。

因みに、春王丸は義慶の息子として描かれているが、一般には義慶の弟・義隆の息子である。
その義隆も毒殺されているので、今巻での義慶のポジションは義隆の方が相応しい。

恐らく、義慶の方が、活躍度、知名度的に良いという判断と、義慶と義隆は同一人物説があるので、義隆の分も義慶に吸収させたのであろうが、その点を言及しないのは、筆者らしくもなく、頂けない。

また、遊佐と「悪だくみ」のタッグを組んでいた温井の存在がカットされているなど、他にもクレームをつけたい点はあるが、敢えて乱暴な描き方をすることで、私のように、疑問に思った読者に主体的に定説を調べさせる手法を取ったのだと、前向きに理解したい。

さらに敢えて筆者を擁護するなら、畠山氏の資料は少なく、資料によって食い違いが見られることだ。


最後に…やはり上杉謙信と河田長親の顔には違和感がある苦笑
いつもどおり ★★★★☆
面白かったです。
ただ、ちょっとドキドキワクワク感はいつもより薄いかも。
どうした!? ★☆☆☆☆
宮下氏の知恵の泉は枯れてしまったのか?
中だるみ甚だしい。盛り上がりなければオチも無し。ただ物語が進むだけ。
一話だけならインターミッションでもいいでしょうよ。でも丸々一巻やられちゃたまらない。
絵もなんか変わったね。だいぶ劇画タッチになってる。ヤンマガよりアクションやゴラクっぽい。
どうしちゃったんでしょうか?自分はヤンマガ読まないので先を知らないのだが
次の巻もこんな感じなら前作のセンゴクとこの天正記、まとめてブックオフですよ。
心地よいエピソード ★★★★☆
 センゴク天正記、今回は織田信長と雑賀衆との和歌山での戦いと、その結末あたり。そして、上杉謙信と七尾城の絡みあたりが描かれていました。なので、戦闘的にはそれほど激しいものがあるわけではなく、インターミッションの巻となっていましたが、個人的には最近のセンゴクの中では一番気にいった巻でした。
 それは、センゴクとその部下の鉄砲打ち・津田杉ノ坊妙算のエピソードが良かったからです。津田は、実は雑賀孫市の一番弟子であった男で、織田と雑賀の戦いの中では、主君のセンゴクを取るか、師匠を取るかのどちらかを密かに迫られていたのですが、その彼の選択の結果とそれに対するセンゴクの言葉が、妙にほろりとさせられました。
 「なんとなく憎めなん奴じゃ」「なんとなく憎めねぇ大将だぜ」この二人の独白が妙に心地よかったです。時分なりの研究成果も踏まえて、史実をもとに迫力ある戦国絵巻を繰り広げて行くこの「センゴク」第二部にあって、こういうエピソードは心地よいものです。
 今回も、表紙はちょっと怖いですけれど。