送電線は行列のできるガラガラのそば屋さん? (NextPublishing)
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風力や太陽光、小水力などの再生可能エネルギーは気候変動対策や地域経済活性化のため各地で盛り上がっています。また、2017年末、NHKが放送した「NHKスペシャル 激変する世界ビジネス"脱炭素革命"の衝撃」により、一般でも広く注目されるようになってきました。
しかし、ここに来て送電線の空きがなく、新たな再生可能エネルギーの発電所が送電線に接続できない、また、つなげるために億単位の工事費を請求され何年も待たされるという事例が発生しています。
特に2017年後半、東北電力が送電線の空容量がないことなどを理由に、送電線の費用負担を大きくして再生可能エネルギーの受け入れを制限したことは、新聞などで大きく取り上げられ、メディア・政治を巻き込んだ大問題となっています。
しかし、「送電線には本当に空きはないのかないか?」、そして「その技術的・法的根拠はどこにあるか?」、また、「そもそもなぜそのような問題が発生するのか?」についてはしっかりと論じられてきていません。
この本では、データとエビデンスを基にこの問題にメスを入れます。後半では、送電線の空き状況を明らかにする日本の基幹送電線399路線のデータとグラフを一挙公開しています。
【目次】
はじめに
第1章 「そもそも論」を考える
1.1 送電線に本当に空容量はないのか?
1.2 そもそも送電線の空容量とは何か?
1.3 実潮流をベースとした空容量・利用率の求め方
第2章 データを見よう! 何が問題か深く考えよう!
2.1 データ分析と考察
2.2 送電線空容量問題の根本原因は何か? -その1:技術編-
2.3 送電線空容量問題の根本原因は何か? -その2:経済編-
2.4 送電線空容量問題の根本原因は何か? -その3:政策編-
2.5 まとめ-送電線空容量問題の本質-
2.6 素朴な疑問に答える-Q&A集-
第3章 データとエビデンス編
3.1 全国基幹送電線空容量&利用率データ一覧表
3.2 全国基幹送電線分析結果
3.3 全国基幹送電線年間潮流波形一覧
おわりに
参考文献
著者紹介