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日本の珍地名 (文春新書)

価格: ¥830
カテゴリ: 新書
ブランド: 文藝春秋
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:竹内正浩/著 出版社名:文芸春秋 シリーズ名:文春新書 697 発行年月:2009年08月 関連キーワード:ニツポン ノ チンチメイ ニホン ノ チンチメイ ブンシユン シンシヨ 697 につぽん の ちんちめい にほん の ちんちめい ぶんしゆん しんしよ 697、 ブンゲイ シユンジユウ ブンゲイシユンジユウ 7384 ぶんげい しゆんじゆう ぶんげいしゆんじゆう 7384、 ブンゲイ シユンジユウ ブンゲイシユンジユウ 7384 ぶんげい しゆんじゆう ぶんげいしゆんじゆう 7384 匝瑳市、湯梨浜町、和水町…。こんな名前に誰がした?平成の大合併で誕生した全国津々浦々の“トンデモ地名”を番付形式で一挙紹介。 第1章 地名相似形番付第2章 所在地不明地名番付第3章 リミックス地名番付第4章 まぼろし地名番付第5章 ブランド地名争奪番付第6章 小手先変更地名番付第7章 難読・誤読地名番付誰も大合併を望んでいなかった
人間をまどわす地名,コンピュータをまどわす地名,… ★★★★☆
日本の近現代の地名のなかで,区別しにくい地名,まぜこぜの地名,まぼろしの地名など,さまざまな珍地名に横綱から前頭までの番付をつけて紹介している.まぎらわしい地名のなかにも (著者はそういう視点ではみていないが) 人間にはくべつしにくいがコンピュータにはくべつしやすいものや,その逆のものなどあって,コンピュータ・プログラムを書くものにとってはとくに後者に興味がわく.もちろん,それ以外の点にも興味はつきない.
「平成の大合併」とは何だったのか ★★★★★
 ハウツー・雑学ものと思って暇つぶしぐらいにはなるかと思って買い求め、読んでみたが、とんでもなかった。全国の津々浦々の自治体地名の統廃合や改名を網羅し、整理してある。それぞれの地名の歴史や由来、地理的環境もよく調べてあり、頭が下がる思いである。年表や地図もばっちりついており、理解の助けになる。
 詳細は他レビュアー氏に任せるが、「平成の大合併」とはなんだったのか、批判的な結論に本書は至る。地名というのは相当長い年月にわたって残る「文化遺産」である。魏志倭人伝や神話の時代から残る地名や、アイヌ語のなごりとされる地名も多い。絶対変えていけないということもないが、数千年の歴史と数千年後の子孫に対する責任があるだろう。色々と考えさせられる一冊であった。
複雑怪奇の新地名の経過 ★★★★★
"平成の大合併"で、聞き慣れない名前やひらがな表記の不思議な自治体名が増えた。つくばみらい市、かすみがうら市、南アルプス市、うるま市、おいらせ町、大空町など新しい地名が誕生した。
 本書で「奇天列な新地名」の例に四国中央市が挙げられているので、地元としては恥ずかしい。市名の再考を求める声が市民の2割に達したが、結局覆らなかった。
「たかが地名、されど地名」本書では、所在地不明、難読・誤読、ブランド争奪、小手先変更など項目別に番付形式で、新地名誕生の秘密と合併の裏側に迫るという念の入れ様。
 誰にも読んでもらえない難読の両横綱として、匝瑳(そうさ)市は千葉県、宍粟(しそう)市は兵庫県。名物で売り込む鳥取県湯梨浜(ゆりはま)町は温泉・二十世紀梨・砂浜の合成地名。熊本県和水町(なごみ)は二町合併の宛て読み。
 所在不明地名番付横綱、さくら市(栃木県)・みどり市(群馬県)など理由は付いても普通名詞の借用。
秋田県の大曲市は、大仙市というわけのわからない市になった。
かけがえのない地名を捨てて、各地の自治体地名が合併という名のもとに壊され、愛郷心は喪失されていく危機感を示し、警鐘を鳴らしている。しかし、やんぬるかな、もう遅い。今からでも変更できるのならば、珍地名を俎上に乗せるのも意味があるが、せっかく新地名で発足しているのだから、そっとしておくのがいいようにも思う。
平成新地名の実態を暴く ★★★★☆
平凡社新書「47都道府県地名うんちく大全」のブッ飛び内容に不快感がぬぐえず、口直しのつもりで手にとってみた。タイトルからさほど期待はしなかったが、平成大合併で生まれた地名は何であり誰のためにあるのかと正面からテーマを投げかけ、客観的に分析・検証しているまじめな内容には好感が持てる。ただ、前半飛ばしすぎたためか、後半部の息切れ感はぬぐえない。とはいえ、「うんちく大全」のように主観的な好き嫌いで判断し、新地名が抱える問題点を提示しキチンと検証しようとしない雑感とは一枚も二枚も上。

南セントレアを例にとれば、「開港前で名前そのものが浸透していなかったことで運が悪かった。和製英語も本来の英語とは明らかに違う意味でもないのだから、一概に否定すべきではない。この名をつぶしたのは、地方が前向きにハイカラな名を付けようとすることを茶化して馬鹿にした都会人の意地の悪さに起因し、著者は悪い地名だと思わない」(うんちく大全要旨)の妄想ぶりに対し、本書は南セントレアという無国籍地名誕生にいたる経緯を詳述したうえで「開港から4年たち、愛称であるセントレアの名もいまだ定着せず、マスコミや地元民の多くは中部国際空港と呼んでいる。元来空港の愛称としてすら無理があり、一時のブームやその場の論議の流れだけで新自治体名を考えるととんでもないことになるというよい教訓」と締める。

この良識や視点の違い、少なくともこれが論考というものではないか。各地の自治体地名が合併という名のもとにズタズタに壊され、地方は疲弊し愛郷心は喪失されていく…その危機感をあぶりだし、警鐘を鳴らす意味では好著といってよいだろう。
地名文化への愛情や慈しみのカケラも感じられない「うんちく大全」に辟易した人、お口直しに一読されてはどうか。
由緒ある地名が消えていくのは悲しい。 ★★★★☆
 この本のメインの話題は、主に平成の大合併によって全国のいたるところで発生した新自治体名が、いかにこっけいなものが多いか、という点である。いわゆる、由緒あるある珍地名や、難読地名を集めた本ではない。

 それにしても、本書を読むと、平成の大合併によって、歴史的な自治体名や由緒正しい自治体名が、いかにしてなくなっていったかが、手に取るようにわかる。
 合併協議会発足に際し、「現行の自治体名は引き継がない」という取り決めが必ずといっていいほどなされており、その結果、例えば、みちのくの小京都として有名な角館町も、合併によって名前を消した。同じ秋田県の大曲市にいたっては、秋田県を代表する都市であるにも関わらず、合併によって、大仙市という、秋田県のどこにあるのかわからなくなってしまう自治体名になってしまった。

 このような話題が満載で、個人的には、かつて4年間在住した山梨県では、、以前よりあった甲府市、山梨市、に加え、甲州市、甲斐市、中央市が新たに加わり、大混乱状態である点が興味深かった。

 自治体の名前は、ある意味では歴史的な資産でもあり、それが今回の大合併で、たくさん失われてしまったことが、とても悲しい。
 
 巻末の、「平成大合併年表」は、コンパクトにまとまっており、新旧自治体名の頭の整理に使えそうである。