落語で親しむ阿弥陀経 (響流ブックレット)
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熊はん「その時のくそ坊主が、いっしょに読めいうて、お経を渡しよりまんねん。わてら、生まれてこのかた、お経は焼香する時の伴奏ぐらいにしか思とりまへんでしたから、面食らいましてな。その後にまた、そのくそ坊主が、お経は、あんたらが聞くもんで死んだ人に聞かせてんのとちゃうねんで、とぬかしよりまんねん。」
御隠居「これこれ熊はん、くそ坊主とはなんやいな。お坊さんといわんかいな。」
熊はん「けど御隠居はん、くそ坊主とも言いたなりまっせ。わからん字がぎょうさん並んだるもんを読めやなんて、坊主て死んだ人にお経読んでなんぼのもんちゃいまっか。」
法事、法要で広く読まれる阿弥陀経。しかしこれは決して「お焼香の伴奏」ではありません。今を生きる私に向けて、阿弥陀如来という仏様とその救いについて書かれたものです。その意味を第一線で活躍する布教使の著者が、「落語調」にわかりやすく説きます。楽しく読める、新しい形の法話です。
目次
阿弥陀経は無問自説経
聞信不通!?
鳩摩羅什三蔵法師
六事成就
阿弥陀経の聞き手
他にも聞き手が
お浄土はどっち?
なんで極楽て言いまんのん?
極楽でゴロゴロ!?
七重、七重って何?
お浄土の宝石
お浄土の水と花
極楽の朝飯前
極楽の鳥たち
於汝意云何
光明無量の仏様
阿弥陀様のご苦労
寿命無量の仏様
仏さまの教えを聞く生き方
お浄土の菩薩
不退転ってころころ?
倶会一処の世界
ええことすることが、なんであきまへんの?
習字名号!?
うどん屋さんが、隣のうどん屋さんを誉める
難信の法
著者略歴
義本弘導(よしもとこうどう)
昭和54年龍谷大学文学部真宗学専攻卒業。
現在、浄土真宗本願寺派浄行寺住職、浄土真宗本願寺派布教使、浄土真宗本願寺派布教使課程元専任講師