入門書として最適(クセ無し、過不足なし)
★★★★★
JSME(日本機械学会)から、工学部機械系の学部教育用の標準テキスト
として発行されています。複数(多く)の先生方が参加されているので
特定の専門分野(研究分野)に偏ることがなく、まさに「標準テキスト」
です。
一人(少数の)の著者が教科書を作ると、(たとえ学部教育用を目的に
しても)どうしても、著者の専門分野での事例・例題に偏りがちなので
す。小生は流体関連の専門書を読む機会が多いですが、流体力学の
場合は、特に、偏る傾向が強いと感じます。
著者の専門が、航空力学か流体機械かで偏りが生じるうえ、下位キー
ワードでも偏りがあります。そして、書名は、どれも「流体力学」だ
ったりします。
航空力学関係
・・・圧縮性流体(衝撃波)、翼理論、希薄流体
流体機械
・・・乱流、管摩擦、剥離・キャビテーション・ウズ、翼理論
それに対して、本書は、クセがありません。
図表が多くて判りやすいし、ページ・レイアウトとして本文と図表を
半分ずつというのも、対応する図表が必ず同一ページにあるので、読み
やすいです。