動物園に行きたくなった
★★★★★
本書の副題は”復活プロジェクト”である。動物園再生に至るまでの
職員や飼育員の方々の努力と工夫、そして何よりも動物を愛する思いに溢れている。
が、内容はそれだけではない。動物に対する思い、環境そして生態系への
警鐘。読みやすい文体だが、奥は深い。
良本 行動展示に到った本質を語っている。
★★★★☆
行動展示を生み出した原点は、
「ペンギンの散歩がしたいという態度」に気が付き、
「ペンギンの為」に始めたことだった。
動物側に立って観察し、考え、実行した結果、
人間側から見たら大変ユニークな行動展示というスタイルになっただけ。
あくまでも、動物の為に始めたこと、
言われてみれば、寝てばかりいる動物が本来の姿と思い込んでいた、
動物がしたいことをさせる、動物らしさを見てもらう、
そこが面白い。
本書を読む前は、旭山動物園の行動展示は、
人間に面白く見せる為の新しいアイデアとしか思っていなかった。
表面的な目に見えることだけに着目し、独善的に思い込んでいた自分が恥ずかしい。
両方の視点から考えることの大切さを、再認識させられた。
行動展示に辿り着いた経緯は、
・動物への愛着
・仲間達との頑張り
・動物園とは何ぞやという問い掛け
頭の中だけでなく、いろんな要素や先人の知恵、行動が複合的に絡み合って、
生み出されたという、事業再建の好事例とも言える。
大変役に立った。
長年の積み重ね
★★★★★
旭山動物園のいろいろな独創性のある施設は、単なる思い付きではなく
長年の経験や研究がもとになっていました。
ローマは一日してならずと 言います。
動物をすぐ近くで見れるような、工夫や金網も動物によって張り方をかえて
いるなど かなりきめ細かく工夫されています。
映画もなかなか良かったです。
一度行ってみたくなりました。
リーダーシップのお手本
★★★★★
やはりクリエイティブなアイデアだけが
動物園を復活に導いたわけではないのだと実感した。
仲間を信じ、動物を信じ、彼らを大切にした結果なのである。
著者(園長)のリーダーシップはビジネスにおいても
大いに参考になると思う。
ありきたりな感想かもしれないが、この動物園に行きたくなった(笑)
動物園とは、
★★★★★
動物園とは…と考えたことがなかった。
本書では、90年代の「旭山動物園」の復活のプロジェクトのディテールが詳しく記載してあり、実に面白い。
動物園に行ったら、寝てる動物が多いのは、当たり前だと思っていた私だが、
それを、逆転の発想で改善したり、動物が持つ「本能」を利用した、展示が興味深い。
また、昨今の動物保護についても書かれており、考えさせられるものがある。
読み終わったら、「旭山動物園」に行きたくなったという事実は言うまでもない。