野球バカは死なず (文春新書)
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毒舌全開、乱闘必至!
エモやん最後のワイルドピッチ!
ダンディーな佇まいと爽やかな語り口で人気を博す一方、歯に衣着せぬ率直さで物議をかもしてきたエモやん。
「自分の人生はラッキーだった」と振り返るが、その70年はまさに波乱万丈。
猛烈なシゴキやケツバットの嵐に耐え、甲子園出場を掴んだものの、部員の不祥事であえなく出場辞退となった高校時代。監督との軋轢に悩んで寮を脱走したこともあった大学時代。プロ球団からは声がかからず、折れそうになる気持ちをひたすら鼓舞し続けた社会人野球時代……。
そして偶然が重なってドラフト外でプロ入り後、エモやんを待ち受けていたのは、規格外のドデカいプロ野球選手たちだった。
張本勲は、フリーバッティングで対面した投手を最高の状態に引き上げてくれる不思議なパワーを持っていた。
野村克也監督は、「わしはお前をずっと見てたんや」の一言で選手のハートをわしづかみにし、たちまち大活躍させてしまう人心収攬術の持ち主だった。
長嶋茂雄がバットをスイングすると、その瞬間、フラッシュのような光がバットから放たれた。
「悲劇のエース」小林繁がスパイクの刃を研いで殴り込みに行った相手とは?
ほかにも、吉本の芸人たちがわざわざ球場に勉強しにくるほどのヤジの達人たち、女遊びの名人(?)など、爆笑エピソードが満載。
「ベンチがアホやから野球がでけへん」騒動で引退後は、ドラマや映画に出演し、さらには政界にも進出。
各界の大物たちとの交流のなかでエモやんが学んだ「一流」と「超一流」の差とは?
そして古希を迎えた2017年、突然のがん宣告。
がんになって初めてわかったこと、がんが教えてくれたこととは?……
どんな世界にも共通する教訓が散りばめられ、人生の意味を考えさせられるエピソードも満載。
まさに直球勝負で人生を駆け抜けた男の、爽快かつ滋味溢れる一代記だ。