曲はいいのもあるけどまとまりがなく通して聴きにくい
特に後半が

実に約3年ぶりのニューアルバム発売。
どれだけ待っていたか。

とてつもなく楽しくなるのは何でだろうと考える。
わからないから
ステレオで大音量で聴いてみる。
部屋が幸せ。
ヘッドフォンで大音量で聴いてみる。
耳が幸せ。

難しい事はわからないし、評論家でもないから。
楽しいのは素敵！
楽しいってのはとても幸せな事だ。

音楽ってこんなにも楽しくて
素晴らしい物なんだなと
再実感した1枚でした。

KANADE Danceがとてつもなく心地よい。
ありがとう。

原田郁子の書く歌詞は大好きだった。


だけど、このアルバムの彼女は、

なんでこんなに遠慮がちなんだろう。


たとえば『Aspen』では「考え過ぎかな」と自信が持てないでいる。

『ハレルトマヂカ』では「仕方がないでしょ」と達観している。


だけど、

せめて当たり障りのない作法は身につけよう。

最小限のプライドは確保しつつ。


こうやって彼女はどんどん小さくなってゆくのだ。


正直言って、こんな原田郁子は見ていたくない。

彼女のスーパースターはいつやってくるのだろうか。

一言で言えば、大傑作です。
初期の作品も好きだけど、それでもやはり初期とは音楽的な基礎体力のようなものが比較にならないと思います。

特にコンセプトを設けずに作ったアルバムらしく、確かに一つ一つの曲調に統一性はありません。
だけど、バンドの背骨が強固なためか、全体的にはなぜか統一されてしまうのです。
「NOW!!!」や「tiny pride」はいかにもクラムボン。
「KANADE Dance」や「あかり from here」は音響的な要素が強い。（toeのギターを作り手に迎えてるからかな？）
いろいろな曲があるのだけれど、どれもクラムボンが作ったものだと納得してしまいます。

個人的には聴きやすいとは全く思わないけど、
彼らが真摯に音楽に打ち込んだ一つの集大成となる一枚だと思います。
今までのアルバムで一番好きかもしれない・・・

特に「4 hands_cp_waves(1/4)」〜「あかり from here」は圧巻！！
音楽が好きな人は、とにもかくにも一度聴いてほしいです。

クラムボン3年ぶりのアルバム「2010」。


途中でリアレンジアルバムもありましたが、
実質的な新譜は3年ぶり。という訳で非常に楽しみに、そしてタイトルやジャケットから傑作の匂いが漂っていたので
それこそもう多大な期待を寄せて聴いたのですが、
その期待以上に素晴らしいアルバムでした。もう一つ一つの音の純度が半端ではなくて。
単純に音楽って素敵だな、とか
単純にバンドって素敵だな、とか、歌っていいな、とか
そういうとてもシンプルに気持ちの良い感想を持てるような、個人的には至福のアルバムでした。
これ一枚聴いてるだけで「今の音楽」を最大限に楽しめているような・・・そんなアルバムだと感じました。

それでいて、過去作と比べると聴きやすいアルバムでもあります。
バンド感の強い前半の楽曲と、ディープな音像へ移行する後半の楽曲、を、つなぐ中間の楽曲という構成。
一つのアルバムとしてとてもスムーズだし、無理なく様々な曲を楽しめる感じがとても良い。
今回はバラッドも割とポップさ重視で、構えなくても普通にスッと沁みこむ感じだと思うんです。
そしてそれが個人的に嬉しくもありました。
最後までとてもリラックスして、気負い無く聴けたと言うか。
　タイトルやジャケットのような壮大な雰囲気は持ちつつも、日常の延長線上で聴ける、良い意味での軽さもある、誰でも楽しめるようなアルバム。
割と音楽好きの人たちに受けるタイプのバンドだと思いますけど
そういうイメージとは関係なしに色々な人に聴いて欲しいアルバムです。
最近音楽から離れているような、そういう人たちにも、是非。


キャリアを重ねるごとにどんどんと洗練され、純度を上げて行っているように思えるクラムボン。
そんな彼らの新作で、またもそういう感触をふんだんに受け取れたのはとても嬉しかった。個人的には大きく支持したい作品。