多変量解析のエッセンス
★★★★☆
多変量解析について、様々な具体例を提示しながら、理論における考え方を中心に説明がなされたものです。多変量解析として、「重回帰分析」「主成分分析」「因子分析」「判別分析」「クラスター分析」「数量化T類」「数量化U類」について取り上げています。
多変量解析をおおまかに理解する上で、非常に有効な一冊となっています。
多変量解析入門のロングセラー
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高校卒業程度の数学力があれば、これ1冊で多変量解析の世界を一通り見渡すことができます。社会科学の研究者にとって、多変量解析はあくまで目的ではなくて手段ですから、自力で計算しなくても、コンピュータのやってくれることをおおまかに把握していればいいわけです。
導入に使っている実例は、かなりプロ野球の世界から引っ張ってきています。著者の中では万人に親しみやすいと考えているんでしょうけど、野球の「や」の字も知らない人は少なくありません。旅行で訪れてみたい観光地とか、好きな食べ物とか、より一般的な例があるかと思います。また、平成18年に改訂したにしては、エリマキトカゲは古すぎるかもしれません。それでもまあ、星は5つですね。
しばらく統計処理の世界から離れていて、再び取り組む必要が生じた研究者も、この本を簡単に通読するといいでしょう。
はじめて勉強する人に役立ちます
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回帰分析、因子分析、主成分分析、判別分析とクラスタ分析が書かれています。
やさしい語り口で単純な例題で、分析の骨子が解説されています。
概要だけの説明もありますが、回帰分析と主成分分析の説明は、十分ですね。
統計分析を学ぶときは、、分析の正体というか、おおまかに分析が何を明らかに
するかをつかむことと、簡単なデータで計算の筋道を知ることが大事です。
そういう意味では、主成分分析がいちばんよかったと思います。
そのほかも、概要がわかります。
著者独特の語り口が親しめます。
概論は得られます。
★★★★☆
確かにとっつきやすい本でした。分かったと言うには、実際に統計分析してみないと何とも言えません。ページ数の関係でしょうが、もう一歩導いてもらいたいところがありましたので、星はひとつ少ないです。
更に改訂されて良い本になっています!
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以前、私は大村平さんの『多変量解析のはなし−複雑さから本質を探る』について、下記の通り書評を書いた。今もってこの本があって良かったと思っている。是非、これから分析技術を磨こうとされている方にお勧めしたい一冊である。
” まず最初に本書ほど実学の世界で役立つ本を見たことがありません。また、分かり易さにかけてもぴか一です。ビジネスに携わる方、研究者や公務員、学生まで皆が利用できる非常に便利な本です。とくに理科系のバックグラウンドが無い方にうってつけの一冊です。是非、本書を買って学んでください。
私はMBAプログラムに在籍している学生ですが、MBAプログラムではファイナンスやマーケティングなどの実学を幅広くそして深く学びます。よく言われることですが、MBAでは統計学などのQuantitative Skill(定量化スキル)を使って、経営判断の為の分析を行いますが、多変量解析はもっとも基礎的に、且つ、幅広く使われる技術なのです。MBAの学生でなくとも、企業にお勤めの方達が市場調査や顧客の特性分析、大規模なアンケート調査、為替管理やデリバティブ取引などをしようと思うときに必ずといっていいほど背後にあるのがこの多変量解析なのです。他の本ではここまで噛み砕きつつ、核心をしっかり抑えて効率的に学ばせてくれる本はないでしょう。
本書の目次を抜粋しつつ、どの部分がMBAのどの分野に応用されているか簡単にですが書いておきます。是非みなさまも本書を手にとって実社会で役立ててみてください。
目次 (利用可能分野)
1.多変量解析に触れる (MBA全般)
2.順位相関を求める (MBA全般)
3.相関係数はこれだ (MBA全般 特にFinance)
4.相関の変り者 (MBA全般 特にFinance)
5.直線で回帰する (MBA全般 Finance・Marketing)
6.重回帰分析のはなし (MBA全般 Finance・Marketing)
7.因子分析のはなし (Marketing調査)
8.主成分分析のはなし (Marketing調査)
9.クラスター分析のはなし (Marketing調査)
10.判別分析のはなし (Marketing調査)
11.多変量解析と数量化 (Marketing調査) ”