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少女には向かない職業 (創元推理文庫)

価格: ¥609
カテゴリ: 文庫
ブランド: 東京創元社
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向くことのない職業 ★★☆☆☆
中学二年生の一年間で、主人公は人をふたり殺めた。少女の魂には向かない職業…。張りつめていた糸が或るきっかけによって切れてしまうような印象を受けました。盛り上がりに欠けたまま物語は終幕を迎えます。

「子供は我慢しすぎて、死んでしまった。我慢と秘密が同居する罪は、その子供を滅ぼす。だから、我慢しすぎないほうがいいってことだよ」
友達の期待に応えたかった ★★★★★
日常に潜む闇に限界まで追い詰められた少女二人。
わかってくれない大人たち、ささいな行き違いで遠ざかっていく子どもたち―
かつてこの少女たちと同じ年だった頃の記憶をまだ覚えている人には、この物語は心に重くのしかかるでしょう。

最後の投げ出したような終わり方。この少女二人は大人にはなれずに消滅していくようなことを暗示しているようでなりません。
あと、あのお兄さんが悪だと知った時の哀しさといったら……。

いずれにせよ、読後感は決していいものではない話ですが、私たちの心の中にあった大人への何ともいえない激情を揺り動かす“何か”を持った物語だと思いました。
10代の懐かしい感情を呼び起こす ★★★★☆
直木賞受賞の「私の男」が面白かったので、タイトルにそそられて手に取りました。

中学生の少女が殺人をする、という話ですが、10代の頃の鬱屈した感情には自身も記憶があります。
言い知れぬ焦燥感にまみれていて、誰にも殺意を抱いたことがないと言えばウソになります。

ここでは主人公の少女がその殺意をふとしたはずみで実行に移してしまうわけですが、この少女の立場であれば自身もその一線を飛び越えていたかもしれない。その思いを否定できません。

普段、見てみぬふりをしている心の中の澱をそっとすくい出すような桜庭さんの作品。私はまた好きになりました。
これはなかなかの作品だけど。。。あとどうしてくれんのぉ! ★★★★☆
13歳の少女のヒト夏、から始まって1年ほどの出来事を、この(山口の離島の)少女の視点で綴る。中学生の生活の視点が、新鮮で、怖い。
あぁ、今どきの中学生と言うのは、都会だけではなく、田舎でも、きついんだなぁ。
とてもリアルで、目線が、本当に少女になっている。そんな気がして、引き込まれた。いくら気張っても、強気で明るくても、少女の年齢とかよわい体つきでどうしても限界がある。その限界が、けなげで何とも言えない。
あぁ、子供たちは、こんな繊細で、厳しい生活を送っているのか。かくも多くの大人たちと、また自分の周囲の同級生らの一言一言に傷ついて、それを見せまいと生きている。

その少女が、ひょんなことで通じ合った友人と、自分を苦しめる最大のガンを取り除く。とてもリアルで、無理がないのに感心した。こんな少女が、どうやって大の大人をないものにするのか。全く自然で、驚いた。
ともかくそうして物語は進んでいく。いっぱいいっぱいの気持ちの中で、第二の事件が起こり。。。
このあたりもとってもリアルで、今度は不器用で、とてもとてもはらはらさせられて。。。

とにかく、ちょっとない作品で、またこれが創元推理文庫から出ているところが面白い。
ただ、ひとこと文句を。この結末。これでいいのかしら。この後、どうしてくれるんやぁ。。。と、気になるどころの騒ぎではない。ここからだろう、物語が始まるのは。それとも、どこかにつながっているのかしら。
いやあ、なんとも気になる。と言うところで、☆一コ減らさなくてはいられなかった。
年頃の少年少女の描写が素敵 ★★★★★
この本はミステリーとは銘打ってはありますが
決して謎解きなんかは出てきません。
すでに犯人はわかっています。
しかも犯人は、年頃の中学生の少女なのです。


もし自分の身の置き所がなかったら、
きっと彼女のように狂ってしまうか、
はたまたじっと耐えるかの二者択一かもしれません。
しかし彼女は前者を選んだわけで。


ある意味鳥肌ものの作品でした。
一種の狂気ですね。