読書の節約
★★★★★
この書は最初の権力起源に関する歴史書である。「政治家とは人びとが日々の生活を改善していくうえで発生する諸問題を調整する人間のことである。政治家に社会全体の先導を求めることは、犬のしっぽに犬の散歩を頼むようなものだ。」というフラーの思想がはじめてわかったのは、第3章の「貪欲な法律家資本主義」を読んでからだ。「郵政民営化」などは完全に貪欲な法律家資本主義に基づいたシナリオではないか。民営化=自由とはいつも変わらぬ西部劇である。この本を17歳までに読むだけでもその後の読書の膨大な節約になる