平和を作るために自己表現全般へ通じる基本行為を学べる本
★★★★☆
話すこと・書くことの2部構成で書かれています。きちんと概観が得られる入門書です。
この本の目的として表現の初級をクリアして話そうと思えば何とか話すことができるということを目標として設定しています。なので、専門家レベルまでを扱った本ではありません。つまり、表現で守るべき最も重要なことについてそこそこ詳しく書かれています。また、日本以外の先進国が義務教育で行っている、他人と自分は違うということを前提にして具体客観情報で他人に伝える作法を基にして構成してあります。これは複雑な社会での基本的な作法であり、宮台真司などの社会学者があらゆる本のなかで述べている基本作法のことです。
【話す部分】については、「聴衆のことを第一に考え、間を作り、背筋を伸ばしてゆっくりと丁寧に大きな声で、客観具体情報と自分の意見で重要なコトだけを構成して話す」ということについて述べています。
【書く部分】については「問いのマップを活用して起承承承…で理由をきちんと書いて構成する」ということについて述べています。
同じことを何度も言ったりしているのが少し多すぎて飽きる部分はありますが、内容を表現する(プレゼンテーション・論文)の基本で何をするべきなのかが良く分かる本です。
数多あるプレゼン・論文の本の中で第一にこの本を読み概観と基本を得ることをお勧めします。