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夜の物理学

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: インデックスコミュニケーションズ
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ナイト☆サイエンス ★★★☆☆
現在のところ異端扱いだけど起死回生を狙ってます(?)という説(ナイトサイエンス)に光りを当てた一冊。 お題ごとに、それが定説か準定説か異端か番外などとページ下の余白に案内してある親切な遊び心まで満載。 物書きに慣れている著者だけあって、話が滞りなくサラサラと読める。 科学を盲信しやすい風潮に警告の意味で本書を薦められるか?いかなる定説(デイ★サイエンス)も‘今のところ確からしい…’という最先端科学の手探り感を少し味わえるか。また理論屋と実験屋の乖離もチクリとしている。 科学界で著名な人も‘こんな説も唱えているのか〜’とも楽しめる。その為にもデイサイエンスの知識があった方が良さそうだが、科学好きなら十分に読める。
いつか、本書の中のナイトサイエンスたちが日の目を見る時が来るのか?否、ナイトサイエンスとして本書を通じて採り上げられた時点で夜明けの夢をみたのかも知れない。
著者がニヤリと笑っているのが見えそう。
全ての人に科学する心を! ★★★★★
 思想は、その時代の科学に影響をもたらす。もちろん、科学者個人の哲学は、科学研究に反映する。アインシュタインしかり、シュレディンガーしかり、湯川秀樹しかり、である。最近は科学があたかも科学単独で進んできたかのような間違った認識の人が多い。理工学部の学生にはまさかそんなことはないと思っていたが、新卒の技術者と話してみると、その間違いを常識のように語るのにはびっくりしてしまう。科学史の本を1冊読めば、済むことだが、それに適した書物というのも案外少ないものだ。
 この『夜の物理学』は、科学エッセイであって、科学史の本ではないが、科学とは何か、を考えるのに最適な本である。
 歴史本だと、ギリシア時代から始まってルネサンス期になるともうたいくつで仕方がない。しかし、本書は最新科学の成果から始まっている。特に宇宙論は、科学の得意不得意に関わらず興味があるはずだ。それもやさしい表現で科学ビギナーにも理解しやすく書かれている。次はもっと詳しい宇宙論を読みたいと思うにちがいない。
 そして、「異端説」の章は、本書のメインディッシュである。科学はすべて異端論から始まり、その中から定説が生まれてくるのである。それも有名な学者がかつては(今も?)異説を唱えていたとは、驚愕の事実である。この事実がわからないと大学で科学を学んでも身に付いたことにならない。だって、初めから定説があるのならば、21世紀に研究者の居る意義などないではないか。
 また、第Ⅲ章では「科学者だって人間だもの」と題して科学者の人間的側面が記されている。科学だけやっている科学者などいない。喜怒哀楽は、私たちとかわらない。生身の科学者を知ることができる。
 真の科学がもっと人々の間に流布するよう、専門馬鹿ではなく社会に貢献できる科学者が増えるよう、本書を推薦する次第である。
気軽なエッセイ風だが、意外にマジかも! ★★★★☆
本書は読みやすい科学エッセイのかたちを取りながらも、サイエンスライターとしての著者の立ち位置がよく見えてきて面白い。たとえば、科学哲学者のファイヤアーベントが大好きで、思想的にも大きな影響を受けたという。
な~るほど、王道たる「昼」ではなく、ちょっと変わった「夜の物理学/ナイトサイエンス」に引き寄せられる著書の嗜好も、その辺りにバックボーンがありそうだ。

そういえば、ぶっとんだジョン・ホーガンの『科学を捨て、神秘へと向かう理性』を著者が訳したり、リン・マクタガートの『フィールド 響き合う生命・意識・宇宙』を本書で参照したりしているのも、腑に落ちる。・・「おごれる定説も久しからず」・・たしかに量子宇宙論ひとつとってみても、もはやなにが飛び出すかわからない。その意味では、本書はとっつきやすい外見に似合わず、そう「軽くない」内容かも!