ムード歌謡のルーツは、ラテン、ハワイアン、R&Bなど、ハイカラなワールドミュージックだ。ちゃんと聞けばアレンジの随所にワールド・ミュージックがちりばめられているのがすぐにわかるはず。
ムード歌謡グループは、ハワイアンやラテンのバンドで歌いならしたプロばかり。だから歌が上手い。スーツでバッチリ決めて、サックスをホロホロ鳴らし、パーカッションを小粋にならす、こ洒落たスタイルは今は流行らないが当時はおシャレだったはず。そんなソフィスティケイトされた上級のポップスは銀座や赤坂の高級バーでカクテルやブランデーをゆらしながら婦女子を口説くBGMにピッタリだ。(←あくまでイメージです。。)
最近はしっとり聴かせてくれるグループがないので、耳が非常に潤います。ガツンとパンチの効いたリードボ-カルとそれを小粋に引き立てる♪ワワワワー!のムードコーラス。この絶妙なバランスは現代には存在しない。