昭和の重さ
★★★★★
戦争ものの本は普段ほとんど読まず、戦争で亡くなっていった人たちがその事をどんな風に考えていたのか、この本で初めて知りました。
家族への思い、国への思い、天皇への思い。
自由のない筈の時代に生きた人々の最後の言葉は、意外なほどに感情に満ちていて、いま自由ばかり謳歌してふらふら生きている私たちとは比べものにならない強さと美しさがあると思いました。
著者の柔らかい文章が悲惨さを適度に緩和してくれるので、素直に感動できました。私のように昭和の時代をほとんど知らない人に読んでもらいたい本だと思います。