現代社会の解決困難なさまざまな問題の深刻さを、
一面的な事実だけピックアップし、とことん絶望するのは宮台氏の勝手だ。
絶望しながら、過去だけ考えて、ずっと愚痴ってなさい。
ただし、愚痴というものは言う方はすっきりするけど、
言われる方が嫌な気分になってうっとおしいので、
なるべく言わないようにしないといけない。本にするなど論外。
「2ちゃんねる」でやっとけよ。ていうか誰か止めてやれよ…。
こんな常識的なことを学ぶ機会がなかった宮台氏の人生と、
注意してくれる人が周囲にいない現状には心から同情するが、
どんな社会においても、ダメなことはダメだ。
恐らくそのことが理解できないであろう宮台氏は、
社会的なテーマを扱うにはやはり偏りすぎている。
理論武装は確かにすごい。でも、歪んでるのにがんばっちゃってるから、なおタチが悪い。
迂闊な政治家が、こういう人の言うことを真に受けちゃうからホント怖い。
それと、宮台氏が悪いわけではないが、
この著書を書いたライターは文章が下手すぎる。
宮台氏が言ったことをそのまま書いてどうすんの?
ライターが意図を自分なりに咀嚼して、簡潔かつ本人以上に的確に表現するのが仕事でしょうに…。
この劣悪な文章から宮台真司が伝えたいメッセージの細部まで
的確に把握するのは読書慣れした人間でもかなりメンドクサイ。
我慢して読んだところで、その内容は小学生並に独りよがりな不平不満をぶちまけているだけ。
さらに態度は傲岸ときているから救いようがない。
特に「議論したがり世代」の若者には悪影響大。
絶対に読んではいけない。
宮台氏を「サブカルテレクラ援交野郎」だと未だに思っている方がいるなら、少しだけでも読まれるのがよろしいかと思います。
初めて読むのにも適しているように思えますし、ちょこちょこ宮台氏をチェックしている方には、見たことがある話題ばかりかも知れませんが、宮台氏の関心をまとまって理解できるという点では有意義だと思います。
ただし、読後感はかなり悪いです。まさしく「絶望から出発しよう」です。
おそらく宮台氏が抱えているであろう絶望感を一手に負わされる感じがします。問題があるとすれば、「それはお前の絶望で、オレには関係ないぞ」といった反論の可能性ですが、現在の社会に少なからぬ閉塞感なり絶望を感じている方なら、宮台氏に共感できましょう。
だけど社会システムに適応出来る(思考停止)コギャル的な連中を「まったり族」と言い換えて容認し
社会システムに適応出来ない(異議申し立てをする)アダルトチルドレン的な連中を「意味追求族」を
ハタ迷惑で危険と言い切っちゃうあたりにかなり違和感を覚えます。
要するにシステムを管理するエリートな俺様宮台の社会政策論的観点からいって
『一般大衆は自分で考える必要はなく試行錯誤して失敗したり成長する自由もない』
って話しになっちゃう。一歩間違うとファシズム 目つきも悪くなる罠。
ちょっと彼が主戦場にしていた領域を変えてきたなぁと最初に感じた著作ですね。宮台さんは好きなので、ずっとウォチャー(軽くですけど)してるので、びっくりしました。第1章の「まったり革命のその後」の中で、編集者が、宮台さんに対して、政策決定のできる市民エリートの必要性とエリート養成の教育を提唱し、ロビー活動をして日本を変えようとする宮台さんとサブカルで若者の生態を研究するという、異なる二つの顔の間を埋める論理を知りたいという導入部を主張するが、これはとってもわかりやすかった。かなり極論で割り切りすぎな気もするが、僕のような食べていくために忙しくて研究する暇もちゃんと勉強する暇もないパンピーにとっては、刺激的ですねー。やっぱり、本に書くからにはある程度の分かりやすさと目的意識がないと、少なくとも政治とか思想を語る価値はないと思うんですよね、現代では。今は、認識よりも実践の時代だと思います。世界は変えられてなんぼですから。
宮台を読んだことない方や「ただのテレクラ好きヤローめ!」なんて思っている方に読んでいただきたいです。
かなり読みやすく彼の問題意識の深さが平易かつタブロイド的でなく理解できる本だと思います。