インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

マリー・アントワネット〈上〉 (ハヤカワ文庫NF)

価格: ¥750
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
Amazon.co.jpで確認
愛と共感に満ちた伝記 ★★★★★
前書きで、恐ろしい墓(ギロチンにかけられる運命)の存在だけでなく
花も音楽も伝記に入れたかった、と作者アントニア・フレイザーは書いています。
ツヴァイクの伝記とは少し違って、
女性の視点でマリーを、綿密な調査の上に描いています。
実際、マリーのファッションについてとか、
好きだった花についても書かれていて、
上巻はいかにマリーが愛情深い、魅力的な女性だったか、
彼女の歴史の明るい部分を表現しています。
マリーへの愛と共感に満ちた伝記だと思います。
ソフィア・コッポラの映画の原作になっていますが、
映画の台詞もこの伝記から取られています。
映画とこの伝記とはまた別物ですが、
マリーをよく知りたい、
マリーの心のうちを知りたい方にお勧めです。
生々しいです。 ★★★★☆
文句無しによく調べ上げてあって、それを逐一丁寧に書きつくしている本なので、資料として信用がおけるし、アントワネットに興味のある方は大いに満足できると思います。
当時の宮廷がどんなものであったっか、いかにして絶対王政が崩れ去ったか、そして、アントワネットの私生活が客観的な目線で書かれています。

ただ興味のない人が読んだ場合、それほど感銘を受けるような内容であるかはちょっと疑問です。その時代やアントワネットへの特別な思い入れがないと、萎えそうな気がします。
それでもフレイザーは、非常に平等にアントワネットを見つめて評価しているので、いい作品だと私は思います。

ちなみに、ソフィア・コッポラの映画とこの作品は、まるで別物ですね^^;
読み応えのあるマリー・アントワネット伝 ★★★★★
ツヴァイク、カストロ、池田理代子とすでに大著が出揃っているアントワネット伝ですが、フレイザーの作品も読み応えがあって、アントワネットファンにはお勧めです。特に、キルスティン・ダンスト主演の映画の原案だというから、もっと軽いタッチの小説だと思ったけれど、これはまじめな研究報告書という感じです。
奇をてらわず、かつ、目新しい事実も丁寧に書き込まれているところに好感が持てます。

特徴としては、賢母のイメージの強いマリア・テレジアを、結構自分勝手な女政治家として辛らつに描いているところです。アントワネットを書く前に、マリア・テレジアの政治実績や書簡なども丹念に調べ上げ、人物設計したことがよくわかります。
アントワネットが夫を、オーストリアを、フェルセンをどう見ていたか。これまでのツヴァイク史観だけではなく、政治的観点から見たアントワネットを捉えることができます。

また、文中の脚注が、そのページ末(か、次のページ)に挿入されているのも親切でした。ほかの文庫だと、巻末と行ったりきたりしなくてはならないのですが、読み手のペースを考えた組版だと思います。