貴重ではあるが、学習段階に応じて主体的に使うべき本
★★★☆☆
本書は、ネイティブスピーカー(アメリカ出身)の著者の1人が、日本の
教材や日本人から直接聞いた英語のうち、「不自然なもの」を集め、それが
著者には「どう聞こえるか」、また「より自然な言い方は何か」を集めた
用例集である。
例えば、"I am not interesetd."と"I'm not interested."の違い、
"I don't know."と"I'm not sure."の違い、フォークを落とした際に
"I dropped the fork."というとなぜ不自然か、レンタカーで車を見せて
もらう時に"May I see the car?"ではなぜ不自然か等、EFLの環境で英語を
学んできた日本人ではなかなか分からない、気づくことができない表現を
たくさん紹介している。その点では確かにネイティブでなければ書けない
貴重な本であることは間違いないだろう。
しかしながら、中には明らかに日本語を直訳した(しかも日本人があまり
使わなさそうな)英語を例示し、「おかしい」と指摘していたり、やや
瑣末な指摘の印象を受けるものもあった。また、「ネイティブ」といっても
著者は一人のアメリカ人に過ぎないので、「自然」か「不自然」かという
指摘の信頼性の問題もあるだろう。
他のレビューにもあったように、本書によって「英語を使うことが怖く」
なってしまえば、明らかに本末転倒である。外国語として学ぶ以上、間違え
ながら覚えていくしかないのだから…。
総じていえば、貴重な本であることは間違いないが、自分の学習段階に
応じて、主体的に自分にとって有効になるように使うべき本である。
実用会話の手引きとして持っておきたい
★★★★☆
本書はビジネス場面や海外旅行、ちょっとした日常での出てきそうな場面を集めています。なんと言っても、見やすい構成です。用例としての日本語、そしてその英語誤訳実例に続き、それはネイティブに「こう聞こえる」と「その解説」、そして「こう言う!」で「正しい表現(英語)」という順。とにかく解りやすく、明快なのです。
本書の良さは「こう聞こえる」部分の衝撃と実例の豊富さにあります。ただ、英語といっても、英国英語、米国英語、米国の方言(?)など変化もあるわけで、集めすぎて一部地域英語の否定もあったようですが。英国英語においても、willやwouldの助動詞をつけたり、Could you..と疑問形にして丁寧表現、謙譲表現にするなどは共通でしょう。
誤訳のネイティブへの聞こえ方が衝撃的であり、用例の豊富さと相まって、実用書としては成功していると思われます。
タイトル(と内容)が変・・・
★☆☆☆☆
イギリス在住です。
「ネイティブ」と言っても、アメリカ人もイギリス人も、他豪州やらいろいろな
国の人がいるわけです。
まず、本として出版するのであれば「ネイティブ」がどこの国の人を指してるのか
記述するべきでしょう。
この本で「おかしい」「変」とされていた言い回しのいくつかは、
イギリスでは普通に使われています。
ここで言う「ネイティブ」って、ネイティブ(英語・米語それぞれ話す人の両方)
じゃなくって、「アメリカ人」ですよね・・・?
タイトルを以下のようにしてほしかったです。
・「その英語、アメリカ人にはこう聞こえます」 または
・「その米語、ネイティブにはこう聞こえます」
このレイアウトだと間違い英語が記憶に残ってしまう。。
★★★☆☆
面白いし、そうそう初心者でなくても興味深く楽しく読めます!
但し、とても惜しいのが、
「日本語例文ー英語」の、とても目立つ囲み部分。
併記されている英語が日本人が間違えて言いやすい表現=間違い英語。
つらつらと読んでいるとそちらの間違い英語表現を覚えてしまいそうで、
手で隠して本文を読みました。
もし、例文の下に目立つように書かれているのが正しい英語文だったら、「こんな時はこう言う」の良い手引きとしても使えたのにと思うと残念です。
何故こんなふうに間違い英語が記憶に残ってしまうようなレイアウトにしたのでしょう。
内容が好きなだけに残念です。
会話中苦笑いをされた方に
★★★★☆
主に、仕事や観光のために海外へ行く人向けの本です。
自分が伝えたいこと
自分が英語で言った表現
向こうにはこう聞こえる
正しくはこう
という感じで構成されています。
噴き出すような間違い例がたくさんありますが、
中には間違えて使ってしまいそうな表現もありました。
実際間違った表現をし、ムッとした顔をされた事はあるけど、
正しい表現を教えてくれる事が少なく、直す機会がない、
そんな経験のある人にお勧めの本だと思います。