約束に遅れて「Sorry.」とだけ言ったら、相手には「わりー、わりー」と聞こえる。「I’m sorry to be late.」と言うべき。というように、乗り物やレストランなどの場面別に、1.間違えやすい表現と、2.それがネイティブには「こう聞こえる」という説明、3.正しくは「こう言う」という例を列挙した本。後半には「ネイティブに近づく20の法則」と題して、mustとhave to の使い分け、「~をしたい」をI want~を使わずに伝える表現などが解説されている。日本で豊富な教授経験をもつ著者だけあって、日本人がおかしやすい過ちや、辞書だけではわからないニュアンスがうまく取り上げられている。巻末の「日本で見つけたおかしな英語」はジョーク集さながら。読者は冷や汗をかいたり、ふき出したりしながら楽しめるだろう。
しかし、注意したい点がある。こうしたニュアンスがつかめるのは、英会話のある程度できる人であろう。言葉というのは言い方や表情をともなってなんぼのもの。本書で「No, thank you.」のかわりにすすめる「Thanks, but no thanks.」も、言い方ひとつでは嫌味に聞こえることもある。そういう意味で特に英語初心者には、解説を単純に鵜呑みにするのではなく、今後英語にふれる際の参考として読むようおすすめする。また本書はアメリカ英語の傾向が強いため、イギリス英語では多少ニュアンスが異なってくることにも言及しておきたい。(佐々木順子)
本の内容もさることながら、レビューを読んでうなずかされることが多かったです(笑)
★★★☆☆
英語初学者の私には殆どどれもが「ほお、なるほどね」とうなずくことばかりでしたが、
複数の対照的なレビューにはもっとうなずかされました。
「心あるネイティブは、非ネイティブの多少おかしな英語も理解する努力をしてくれるから
細かい間違いを気にして萎縮してしまうことのほうが問題だ」と仰る人。
一方では、嘗て共に仕事をしたインド人部下は日本語がとても流暢だったのだけど、文の
結びがいつも「〜してあげる」であったことがとても気になって仕方なかったと仰る人も。
「重箱の隅をつついても詮無し」「たとえ文法的に正しくても気になることは、理屈じゃなく気になる」
どちらも正論といえば正論ですよね。言葉って難しい・・
挿絵が秀逸
★★★★☆
本書は英語の微細なニュアンスについてのものであるが、学習用というよりは読み物として気軽に楽しめる作りになっている。ただ、ネイティブのちょっとした違和感を誇張して書いてあるため、初心者が鵜呑みにすると英語でのコミュニケーションに対して尻込みしてしまうかもしれない。
ちなみに挿絵は文句なく秀逸だ。"I'd like a full coverage for this insurance"の挿絵など、声を出して大笑いしてしまった。その他の絵もことごとく面白い。
本文は、冠詞や前置詞、get, haveなどの基本動詞の使い分け、助動詞のニュアンスの違いなどに焦点をあてている。 マーク ピーターセン著の「日本人の英語」を読了しておくと、これらの内容をより理解できると思うので、お勧めしておく。
どこまで信じていいのかわからないが…
★★★★☆
タイで数ヶ月暮らしていて、改めて、英語ってのは便利なもんだなと思いました。
タイ語がわからなくても、英語がわかる人が多いので、ある程度不便なく暮らせました。
下手な英語の使い方はできないな、と思い本書を買いましたが、
私もタイ人も、普通に「悪い例」「誤った例」のほうをばんばん使っています。
逆に「こう言う!」のほうを使うと、うまく伝わらない時がありました。
英語が第二言語同士の場合は、シンプルでダイレクトな表現のほうがいいようですね。
アメリカに行く時以外は必要性がない気がしましたが、
他の方のレビューを見る限り、本書にも間違いが多々あるらしく、
何を信じて使えばいいのかわからなくなりました。
ネイティヴとじかに話して、注意したら直すというほうがいいのかもしれません。
ネイティヴも重要な会談などでなければ、片言の日本人の英語間違いにめくじら立てることはないでしょうしね。
こじつけが多い
★★☆☆☆
娯楽目的の読み物としてならそこそこ面白いですが、絶対にこの本で英語を勉強しないほうがいいです。まず、あまりにも無理なこじつけや間違いが目立ちます。良く言えば読者が楽しめるための工夫なのかもしれませんが、「ネイティブにはこう聞こえます」の部分が、私にはどうも悪ノリしすぎているというか・・、悪意的な感じさえします。
ちなみに実際の会話では、この本に載っている「悪い例」でも十分通じます。ネイティブは「変だな」と思うかもしれませんし、「それはこう言ったほうが良いよ」と注意されるかもしれません。でも、それを恐れる必要も恥じる必要もありません。所詮、非ネイティブの言葉など不完全なものなのですし、相手はコミュニケーションを成り立たせるために自分なりに補足し解釈するはずです。
巻末にある整理事項もしっくりこない部分が多いですね。マーク・ピーターセンの「日本人の英語」などに比べるとあまりにもずさんな内容です。
徐々に直していこうという姿勢は大切ですが、はじめからダメな形を刷り込んでしまうのは円滑なコミュニケーションを逆にさまたげることになります。この本を読んでしまうとスピーキング力が逆に伸びなやむと思います。
文法チェックに〇
★★★☆☆
外国人の英語をこんな意地悪な受け取り方するネイティブなんて、性格悪すぎる!
と思いながらも、冠詞や単数形複数形の用い方で意味が変ってしまうこと、文法項目のチェックには役立ちました。
ただ日本人が英語だと「拙者は・・・」と取れる表現を使ったり、間違えることなどでかえって友達が増えそうと思うのは私だけでしょうか?それとも単なる開き直り???
日本で使われているおかしな英語に関する説明には苦笑。
外国で変な日本語を見つけて、ツボにはまってしまうことがありますが、ネイティブの人もそう思っているのかと思うとおかしくなります・