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離婚で壊れる子どもたち 心理臨床家からの警告 (光文社新書)

価格: ¥903
カテゴリ: 新書
ブランド: 光文社
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アメリカの(意外に)しっかりしている離婚後の公的サービス ★★★★☆
本書によれば、今や三組に一組の夫婦が離婚しその四割が乳幼児を抱えての決断
なのだそうだ。それくらい離婚は縁遠いものでなくなりつつあるが、その影響をもっとも
受けるのは二人の子供にまちがいない。本書は、アメリカでの研究の経験もある臨床
心理士が著した、子供の視点から考える「よりよい離婚」についての本だ。

複数の媒体に寄稿した7つの記事に加筆修正しているものを集めていて、離婚が当事
者の夫と妻にどう影響するのかや、年代別の子供の反応とその具体的な事例、離婚後
の養育の仕方まで、幅広い視点から「子供にとっての離婚」を論じている。

特に、著者が見聞してきたアメリカの公的制度についての箇所は白眉だ。日本人にとっ
て親が離婚するというのは、片親になるという意味に似ている。だがそれは、「離婚して
も両親は両親」というオルタナティブが提示されていないにすぎないといえる。本書が解
説するのは、離婚の前に子供の養育計画を綿密に立て、かつその後もそれがうまくいく
よう介入してくれるアメリカの豊穣な公的サービスだ。日本では夫と妻の個人的な了解
によって子供の養育方法が決まってしまうため、例えば高葛藤離婚(仲が極端に悪い
夫婦の離婚)だと、子供本人がどう思っているかとは別に、別居親は子供との接触が難
しくなってしまう。そういった親の個人的感情ではなく、一番に考えるべきは子供の養育
になにがベストかなのだ。

著者は日本の法的な制度設計の見直しを訴えている。必ずしもアメリカの制度が正しい
というわけではないだろうが、離婚後に母親の彼氏に文字どおり「壊されていく子供」の
ニュースを見聞きするに、ほとんど当事者間の裁量に任されている今の制度は見直され
るべきだろう。318pと新書にしてはボリュームがあり、もう少しコンパクトにできたように思
うが、これも著者の熱意のあらわれだろう。離婚を考えている人も子供に関心がある人も、
一度は手に取ってみてほしい。
子供のためにも、離婚はできればしないほうがいい。そして、安易な結婚もしないほうがいい ★★★★☆
日本だけでなく、海外の離婚調停にも詳しい著者が実例を挙げながら、離婚が子供に与える影響を解説しています。離婚をしても、両親が子供の育成にかかわるってことがとっても大切だとわかりました。
友達のことを思い出しました ★★★★☆
友達は、小学生の頃に父親が浮気をして、離婚。
母親は実家に戻り、そこで暮らしていたのですが、
「お父さんに会いたい」
というとお母さんに目を吊り上げられて怒られ、泣かれたそうです。
だからそれ以上「お父さんに会いたい」と言えないまま大人になり、
20代になってからは父親ほどの年齢の男性と不倫関係に・・・。
母親自身も、彼女のファザーコンプレックスをわかっているから
不倫関係を制止できないようです。

離婚した憎い男であっても、子供にとってはたった一人の父親。
子供の愛慕の情を、女親の憎しみで消してしまうと、歪みが出る、
と思った出来事でした。
子供の気持をよく考えて離婚しましょう! ★★★★★
本書には、離婚に対して子供の側からの視点、心理的影響、離婚先進国アメリカの事例を豊富に交え問題提起しています。
特に離婚後の面会について本書では詳しく述べています。

本書を読んで私なりに要約すると以下のようになります・・・
「面会は誰のためのものか? 元夫のためじゃないぞ。 子供のためなんだ。
離婚後も、子供は会いたがっているんだ。
子供の健全な心理的発達のためには、離婚後も両親との関係性を継続していくことが必要なんだ。
元夫をいつまで憎もうが好きにすればいいが、子供の心情を、どうか理解して欲しい。
子供にとってはいつまでも親は親。 オトナの人生の選択ために振り回すのは最低限にしたい。
つまり、離婚後も夫婦の協力関係は必要ということだ。
それが出来ないから離婚になるのだけど、離婚を機に真のオトナになっていきましょうよ!」

余談*
日本の離婚制度はオカシイ。
まず母親優先。
悪母であっても刑法上の犯罪者でないかぎり子供はほぼ100%妻にとられてしまいます。
たとえ男に十分養育できる環境があっても、「女は家庭(子育て)、男は仕事」という観念にとらわれたままです。
男も熱心に育児参加する昨今、まったく不合理な限りです。
男女平等ならば、平等に裁いて欲しいですね!

日本の離婚制度は離婚後の面会についての強制力はありません。
だから、母側は子供を取り込み、父親嫌いに仕立て、面会交渉権を有名無実可できてしまうのです。
欧米では、そういうことをしたら、親権変更になるようです。(本書参照)
真に子供のことを思っていない証拠だからです。
子供は親の付属物ではありません。 幼くても一人の人間として尊重しましょう!

たぶん日本の制度の元々の狙いは、「男も女も、さっさと再婚して、やり直してね」ってところだったのでしょう。
しかし、養育費(不払いは差し押さえ可能)、財産分与(折半)、年金分割、親権母親優先、母子家庭の保護支援の充実・・・。
女に離婚を躊躇う社会的・経済的理由が無い現状を考えると、
無才な男にとって結婚するということは、昔と比べ精神的にも経済的にもリスキーと言わざるを得ないだろう。
もちろん相手の性格によって大きく変わるだろうけど、結婚したがらない男(草食系?)の意識の背景がわかるような気がします。