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「武士道」解題―ノーブレス・オブリージュとは

価格: ¥1,785
カテゴリ: 単行本
ブランド: 小学館
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:李登輝/著 出版社名:小学館 発行年月:2003年04月 関連キーワード:ブシドウ カイダイ ノーブレス オブリージユ トワ ぶしどう かいだい のーぶれす おぶりーじゆ とわ、 シヨウガクカン シヨウガクカン 3068 しようがくかん しようがくかん 3068、 シヨウガクカン シヨウガクカン 3068 しようがくかん しようがくかん 3068 100年前に書かれた新渡戸稲造の『武士道』には、現代の日本人が忘れてしまった普遍的思想が貫かれている。その深遠な日本精神を、戦前日本の教養教育を受けて育った台湾の哲人政治家が、古今東西の哲学知識を総動員して解説。100年前に書かれた新渡戸稲造の『武士道』には、現代の日本人が忘れてしまった普遍的思想が貫かれている。その深遠な日本精神を、戦前日本の教養教育を受けて育った台湾の哲人政治家が、古今東西の哲学知識を総動員して解説した。ノーブレス・オブリージュ-高貴な身分の者に課せられ
なるほど、とは思える。 ★★★★☆
いささか巧い話のオンパレードだが、それは著者の話し振りが巧いからか。
指導者として高い地位にいるものの果たすべき義務(noblesse oblige)とその心得とを、新渡戸の『武士道』を基盤にして説くのが本書の狙い。けれども、それは決して、高い地位にいる者のみが心得るべきことではないだろうと思うので、星は4つ。
終始、現代日本の政治は駄目だって方向に流れがちだが、言っていることは尤もなことが多い。本当に『武士道』がこういうことを意図しているのかは分からないが、納得はできる。
是非とも日本の政治家さんたちに一読されたいものだ。
日本人のために ★★★★★
李登輝元台湾総統が、日本に対して日本魂を忘れないで欲しいという思いから書いた本である。彼は古きよき日本の教育を受けエリートとして育ち、政治家として台湾を引っ張ってきた。
日本に対してよい点も悪い点も知り尽くしたうえで、日本人に真の人であって欲しいと思いから書いている。
彼のような立派な政治家は、少なくとも共産中国には人としての感覚を持ち合わせておらず、統一は難しいだろうし、台湾人にとってもそれは不幸な結果になるだろう。それだけ、李登輝氏は確固たる思想に基づき行動してきており、その思考の元になったのが「武士道」である。
これを生み出した日本人に、もう一度立ち返って欲しいと思うところから書かれた本である。
難題でした ★★★☆☆
 2003年に発行された時、読みかけましたが、半分は歯が立たず、買うのを諦めました。「魂とは」「思いやりとは」何か、考え抜いた今になって、これを補助線にしながらようやく分かりかけてきました。

 前半は、明治維新後、奇跡的な発展を遂げた精神的原動力について、ご自身の体験を踏まえて語られていたので、読みやすく、かつ、説得力もありました。日本人である事に漠然としたコンプレックスを抱いていた私の深層心理を見事に解き明かしてくれました。エールを贈られ励まして頂いたような気持ちになり、涙がでました。

 しかし、後半は、いよいよ新渡戸稲造が著した「武士道」の解説なのですが、難しくて歯が立ちませんでした。「武士道」が、欧米の教養ある階級に向けて書かれたものであり、解説の為の引用も高尚な文学や哲学が大半。武士道を体験して育っている訳でもなく、高尚な教養もない私には、読解不能でした。これを読解されていたとは、戦前の高等教育の何と高度な事かと、改めて驚きました。

 巻末に、各界著名人の感想も載っていましたが、本当に理解していたのかな?中には、分かったような事を書きながら、後に、武士道を実践できない事がバレバレの人も混ざっていました。それだけ、理解して実践するのは難しくなっているのでしょうね。
叱咤激励してくれる人のいるありがたさ ★★★★☆
この本の何よりの価値は、こんなになっている日本に、外から叱咤激励してくれる人がいる、ということ自体にあると思います。決して高所から、おいこら、と叱り付けるのではなく、親身に、同じ目線でとくとくと語りかけてくれるありがたさです。
星をひとつ減らしたのは、読み手側の問題ですが、むつかしくてわかりにくい、ということです。
たぶん、平たく言えば、
「自分さえ良ければいいとは思わず、もう少しみんなのことを考えなさい。恥を知りなさい。どうしてもやらなければいけないことは、勇気をもって実行しなさい」
といったところではないでしょうか。
文庫になったことですし、若い人にも、ぜひ読んでほしい本です。

日本人のアイデンティティを問う ★★★★★
 モンゴルで教養があり政治・市民運動家である友人が、“日本固有の価値観”である「武士道」は、言葉のあや・技術に頼らず正直・誠実を旨とする“実践道”であり、そこから多くを学んだと話してくれます。李登輝氏は元台湾総統としてインパクトをもって「武士道」の価値とここから日本人の徳を映し出します。日本人として素直にありがたく、一方自分自身を正される思い…。それは日本人の持ち物として本来己自体に息づいているべきが、そうでない現実を悟り脱皮したい想いが募るから…。総統は「武士道」教示を賜った“生まれ故郷”日本への恩義と愛と、ところがその本場であるはずの日本がこの宝を持ち腐れにしている現状への叱咤激励を込めます。そうしながら総統が日本人に最も深遠に問いかけるのが、「自己のアイデンティティーは何か?」。数多の書物に触れた哲学遍歴の中で、自身はゲーテの「ファウスト」、倉田百三の「出家とその弟子」とカーライルの「衣裳哲学」を青春時代の魂形成に最も影響を与えた三冊と“躊躇なく”あげ、「武士道」と一九〇〇年にこれを英語で世界に広めた新渡戸稲造をその「止揚」に位置づけます。そして新渡戸を思慕して京都大学で農業経済を専攻。総統のこの青春時代の道程には「人格形成」という人間普遍の本来の必須教育のあり方を見るのです。「武士道」の諸徳目の中で総統は「誠」を重用しますが、素晴らしいのは本書を通じて自身の「誠」の気持ちが伝わってくるところ。また、キリスト者としてアブラハムのイサク献祭を引用、両親の前に「児が自ら知りかつ甘んじて犠牲となった」「義務の召命に対する従順、上より来る声の命令に対する完(まった)き服従」と解説した「忠義」には非常に深い世界を実感。