インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

自己愛と境界例 発達理論に基づく統合的アプローチ

価格: ¥4,893
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 星和書店
Amazon.co.jpで確認
境界型人格障害と自己愛人格障害の違いがこれほどクリアーに解説された類書はない。 ★★★★★
境界例のナルシシズム=マーラーの分離個体化理論でいう、「練習期」を経て、「再接近期危機」に直面しつつも「見捨てられ不安」未克服=「矮小な自己像」への防衛としての「誇大自己」であるに過ぎない。

ほんとうの「自己愛人格障害」のナルシシズム=マーラーの分離個体化理論でいう「練習期」のまま、つまり「幼児的万能感」のままで大人になっている(親もたいてい自己愛人格障害者な)ので、実は自己中心的で他者に対する感情移入能力を欠き(この点ではDSMの診断基準は正しい)、自分を「崇拝」する「子分たち」としか関係を結べない。他者との関係は、常に相手を「利用する」という関係です。

この2つは全く別のものです。

ボーダーの人は、他者の「他者性」にすごく敏感過ぎて、まわりが大人に見えて、すごく「縮こまっている」ナーバスな人たちです。でも、実は、後者の「ホントのナルちゃん」たちよりも、発達段階的には実は上位なんですよ。

ところが、この世のカリスマ的成功者の「ある部分」は、明らかに本物の「自己愛人格障害」です。

DSMの診断基準しか頭に入ってない人には、この「実は境界型人格障害の方が発達段階的に上位」という大事なポイントが見えにくいかと思います。

その意味で、他の方もお書きのように、本書は全然古びていないですね。

マスターソンを読むならこの一冊です。
知的良心 ★★★★★
治療者の側に立って書かれているが患者にとっても有用な名著である。対象関係論など、ある程度心理学用語を知っていた方が読みやすいが、症例の記述はその部分だけでも読む価値がある。
人間関係がうまくいかない理由を心理学や哲学を学ぶことで追及してきた私が最後にたどりついた、最も読むべき著作であった。しかし、いまこの時に読むからこそ内容に納得できるのであって、名著といえども読むタイミングを間違えれば価値が半減することもある。
マスターソンという人物について最も感動したのは、その知的良心の確かさである。心理療法家を生業として患者に相対する時に最も大切なことを説いている。いかに技術に優れた精神科医であろうと自分ではいかんともしがたい心の傾きが生じる可能性をも見据えている。
心はゆらぐもの、という普遍的な真実を受けとめる力の源になってくれた本である。
今も輝きを失わない ★★★★★
精神分析全盛期の時代のアメリカの豊かな医療の成果と言うべきものだろう。『青年期境界例の治療』で提示された見捨てられ抑うつと口唇期固着として境界性を捉えた議論は、自己愛という観点から、自己愛的防衛の破綻として捉え直される。自己愛的防衛とその破綻という力動は、境界性の揺れ動きやアンビバレンスを理解する上で、わかりやすいものである。途中まで、自己愛性人格障害として捉えられていた人が、躓きから、境界性化することは、時々経験する。マスターソン自身が、理論で考えるのではなく、臨床的体験から思考しているということに好感が持てる。
明快! ★★★★★
自分は現役の精神科医ですが、これほど実際の現場で役に立つ本は珍しい。非常に明快に、自我の誕生、発達、成長について解説してあります。そして、その理論は単純すぎるほど単純。精神分析の世界では、マスターソンの理論は明快すぎるという批判も多いようですが、そんな批判は的外れというべきでしょう。
単純、明快であるからこそ、実践的で、より多くの場面に応用可能なのではなかろうか?
とにかく精神分析の本として、まれに見る名著です。超おすすめ。

追記
氏の言う、自己愛はナルちゃんとはちがいますので、、、
あとは、読んでみてください。

境界例の名著 ★★★★★
日本の「専門家」の書いた境界例についての本は、一般性のない事項について自分の経験を話すだけに終始する本が多いので、正直なところ実際の役には立ちません。釣り人が「自分の捕まえた魚について自慢している」ような本ばかりです。一方、マスターソンの本は頭を使うことを要求するものの、理屈が通っているので、理解の山を越してしまえばクリアーに境界例のいろいろな行動、思考を理解できます。境界例の一種である「アダルトチルドレン」「摂食障害」についての本に「なぜ彼らがそうなのか?」理由を求めたい人にも向いています。境界例「だった」医者として強く勧める次第です。自助努力したいひとには「サバイバーと心の回復力」(金剛出版)も勧めます。