読めば必ずブラームスに会える!
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音楽の世界にそびえる偉大なドイツ音楽の高峰のひとつであるブラームスについては様々な形で、その人と音楽についての証言や資料が残されている。
その中に私達は偉大な人物の肉声を聞くことができるのであるが、バッハやモーツァルトの時代と違って、110年くらい前までは生きていたブラームスの場合、その肉声もかなり生々しい。その分だけ音楽ファン(特にブラームスファン)にとっては極めつけとも言えるのが本書。
ワーグナーに対する複雑な想い、クララ・シューマンとの関係などなど、所謂世に流布している通説とは若干違った印象で迫ってくる。
もちろんそれもそのはず、人間の想いとは複雑なものなのだということ、そして大作曲家もひとりの人間だということを改めて感じ、感慨ひとしおな気分になる。
読めば必ずブラームスに会える。本当でした。