質問39編、特に編集もなく並んでいる
★★★☆☆
学習塾講師を経て、執筆に移った著者による科学的疑問解決本
8巻にもなってその前の巻とあまり変わり映えがしません。
色々な小学生から高校性までの質問に対して、色々な科学的な
考察を加えています。その質問の基になったものの解説などが
脚注として下段につく形式も以前の通りです。
だらだらと回答がならんでいるせいか、質問が新しくなっただけで
回答は以前と同じような気がします。もっと新しい視線や
昔会った、新単位「ジャバ」など新しい提案が無かったように思います。
他の事業が忙しいのかと思いますが、この本から出発した
空想科学を大事にして欲しいなぁと思った本でした。
確かに思い入れは薄まってきたかも
★★★☆☆
作者が「書きたいコト」と質問を受けて/調べてから「書くコト」の差は確かに有ると思います。
今回も相変わらず「そこを突っつくか!」と云いたくなる部分を真面目に計算しています。
例えば「サイボーグの動力源として、コーラは適切か?」とか。
サイボーグは「生体+機械」ですから、「食べ物+燃料」が必要。
だから、糖分(食べ物)+炭水化物(燃料)のコーラは(熱量が充分かどうかは本を参照して)適切。
作者(筆者の柳田さん)は酒で動く様に改造して欲しいとのこと。
それこそ「鉄の肝臓」が必要になりそう。
つまらない訳ではないのだが…
★★★☆☆
1巻目からずっと読んでいますが、初期の頃の尖った感じというか、アンチテーゼの提起というか、そうした雰囲気はさすがに薄れてしまいましたね。学生さんや教育関係者を中心に、質問を集めるようになってからは、教育テレビみたいなノリになってしまいましたし…。柳田さん自身教育産業出身ですし、科学をより身近にと行っている活動を貶めるつもりは、全くありません(むしろ、これからも積極的にやってほしい。)。が、在野だからこそ出来ていた無茶さ加減が失われたのは、少し寂しいですなあ…。
取り上げている題材の一つ一つは、今回も興味深いですね。年齢がバレますが、個人的にはドラえもん関係とか。けど、やはり物足りなさがあるのは、ずばり柳田さんの愛着が足りないであろうから。と書くと、誤解を招きそうですが、初期の頃は筆者の思い入れたっぷりな、良い意味での題材の偏りや、オブラートで包まない文章であったからこそ、笑えたし、今でも繰り返し読んだりしてしまう。最近は裾野を広げすぎましたかねえ。8巻ではありませんが、芸能関係とか、明らかに無理して取り上げている題材もありますから。それに、子供の質問なら、毒を含ませるのもマイルドにせざるをえない。
巻が進めば、ネタも何もかもが薄くなってきてしまうのは、続き物の宿命ですが、偏愛上等の本家「空想科学読本」シリーズと、読者参加型のシリーズとに、そろそろ再編すべき時期なのかもしれません。