著者は石井勲氏の『3歳からの漢字教育』『石井式漢字教育革命』に注目。その考えに基づく方法で、家庭で無理なく、6歳までにひらがな、カタカナ、常用漢字が読み書きできるようになると言い切る。なぜなら、自分の子どもで実践した結果、3歳のときに漢字混じりの日記が書けるようになったからだ。そのノウハウを具体的に伝授する。
まず、3歳までの幼児はどんどん知識を吸収する力を持っており、カードを使って漢字を覚えさせれば、わけなく読めるようになる。ひらがなではなく、漢字というのがミソ。幼児にとってひらがなは発音記号のようなものなので、かえって難しいのだという。そして、読めるようになってから書かせるようにしなければならない。教えるのは、朝、昼、夕方の5分間。子どもが嫌がらない前にやめるのがポイント。楽しくなければ、覚えようとしないし、続かないからだ。就学前の子どもを持っている人は、ともかくスタートすべきだと著者は訴える。読んで試してみる価値は十分にある。(清水英孝)