ご存じ、ファンの多い長寿シリーズ。
長いせいで、登場人物それぞれが落ち着いて何か起こりそうになく、毎回捕り物や人情の機微を描いた物語が続き、おもしろいものの、なんだか平凡になってきた、と感じていたところ。
そこが、江戸の四季を感じる描写と相まって、安定した人気を得ていることも承知しているのだが、ややもすると退屈になる。
今作では、東吾が隠し子?に思いを募らせたり、るいの妊娠から千春の誕生に至るまでの時期の話が納められており、ああ、また何かが変わっていくのだな、と感じさせる内容。
久々に星を多くつけたいと思う。