フェードアウトしようとしている第一世代の主要人物達
★★★★★
今回はザンス初期の登場人物達が出てきます。
中でもトレントは一時的に若返り、ゴブリン=ハーピィの女の子グローハと共に探索の旅に出かけます。
昔のキャラ達はみんなでフェードアウト(一つの場面が少しずつ暗くなって最後に消えること)しようとしているらしく、初期のザンスを覚えている方には懐かしい顔ぶれが出てきます。トレントをはじめ、アイリス、ビンク、カメレオン、クロンビー、タンディも出演しています。アイリスやビンクはまだ魔法の力も健在ですが、クロンビーは衰弱していて魔法の力も昔の様には行かず、弱々しく指差すのがやっとです。
今回の見所は昔のキャラ達に会えることはもちろんですが、昔舞台となったザンスの名所がいくつか紹介されているのもうれしいところです。グウェニィが女首長となったゴブリン山の変わり様なんかはすごかったです。
あとはなんといってもメトリアですね。今回はメトリアが二人目の主人公といっても良い程活躍します。前作で好評だったのかマッチ売りの少女ウオゥ・ビタイドも出てきますよ。
トレントが主人公パーティに入るとは
★★★★☆
ハーピーとゴブリンの子、グローハが主人公。
宿敵同士のハーピーとゴブリンの間に生まれたという因縁から、グローハには自分と同じ種が存在しない。
結婚相手を探すために知恵の魔法使いのハンフリーに質問したところ、トレント元王と旅をしろとの回答。
フェーズアウト・パーティに参加するはずだったトレント王は旅のために若返りの霊薬でで若返ります。
ここでトレント王を若返らせて冒険させるとは、作者の演出がにくいです。
グローハは、理想の相手に巡り合えるのか? トレント王との間にロマンスがうまれるのか?
しかし、ほんとにフェーズアウト・パーティって。。。
人を食っているというか、何というか。
とってもザンスらしいです。
相変わらず、質が落ちない。驚異のシリーズ。
★★★★☆
ザンスシリーズの平均的な傑作です。
昨今、テーマになり易い、ザンス世界の混血児が自身のパートナー探しをする内容です。
ザンス独特の高度なオドロキいっぱいの世界は健在。
善意で満ち溢れた、ほのぼのした登場人物達も健在。
過去の登場人物もゲスト出演しています。
しかし、トレントが再登場、活躍するとは!、まさかの設定に参りました。
久しぶりの登場ですが、やはり、トレントの魔法は応用範囲が広く、旅を非常に魅力的にしてくれます。
それにしても、最近の、ザンスシリーズは脇役が主役となる傾向のようです。
質は落ちていませんので、是非、お読み下さい。
近いのは、5巻の「人喰い鬼の探索」だと思います(3巻のルーグル城〜には劣ります)。
タイトルにもありますが・・・
★★★★★
トレントが主人公!?
と思いきやハーピーの翼を持つゴブリン娘グローハの視点がメインで語られて行く最新刊。
いや・・・星五つにしましたが・・・楽しみましたよ?大好きですよ?
しかし今回はちょっと魅力的なキャラ人数出しすぎではないかと。
(※)以下ちょっとネタばれくさい。
終盤近くの脇カップルエピソードなんか普通に一冊お話になりそう、ていうか読みたかった。
私が超お色気悪魔女史が大好きなせいかしら。
逆にメインカップルはいつもと比べると交情が描かれていないというか唐突。
飽くまでもファンタジーであり、楽しむのは駄洒落の部分、世界観、
クリエイティブなキャラクターであるという人は無論、無問題。
ロマンス部門も重要よねーみたいなワタクシと同じ楽しみ方をする人は、同意してもらえるはず。
なんて不満を抱きつつも、やっぱり面白い。
また次を読めるのはいつなのかなぁ・・・とさみしくなるようなすばらしい読後感は健在。