インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

いつでも夢を (光文社文庫)

価格: ¥500
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
Amazon.co.jpで確認
自然体のあたたかさ ★★★☆☆
売れない小説家、暗い過去を持つ少女、妹を亡くした呪縛から逃れられないヤクザ、そして彼らを取り囲む個性的で芯のある優しい人たち。人のあたたかさや孤独の意味、ふれあいとはなんだろうということを感じさせてくれるまったりとあたたかいストーリーです。

特に、キャストが「べたべたしないでも相手の心にしっかりと触れる接しかた」をところどころに見せるところが素敵です。そしてそれは人が自然体でいることが基礎になっているのだな・・・などとちょっと自分の生き方なんかを見直してみちゃったりして・・・そんな教科書的な美しい人間が描かれています。たぶん著者である辻内智貴さんの人柄なんでしょうね。

ストーリーとしては、これといって突飛なところもなく、平坦なお話がつらつらと続く感じですので、ドキドキな展開を期待した自分にとってはちょっと物足りない面もありましたが、その分さらっと読める素直さがあるので、ちょっとした息抜きに最適な一冊じゃないかと思います。
あったかい‥ ★★★★☆
心に深い傷を持つ洋子ちゃんと、彼女を見守る二人の男。そして彼らをさらに見守る中年夫婦や神経科の医師。
辻内氏の作品に出てくる言葉は、乾いた砂に水をしみこませるように、すーっと心に落ちてきます。心が病んでいるときは本当にお勧めです。
元気になれる珠玉の言葉がたくさん出てきます。
笑いあり、涙ありのすてきな「おとぎばなし」ですが、辻内氏の文章にはどうしてこんなにたくさん傍点がついているのでしょうか?それだけが途中から気になりだしたら止まらず、減点1とさせていただきました。
癒しの物語 ★★★★★
辻内智貴は青く澄み切った話を真っ直ぐ投げかけてくれる作家です。そんな彼の作品の中で最も完璧に近いのが、この「いつでも夢を」だと私は思っています。
手にカッターナイフを握りしめ、街角で雨に打たれ続ける少女。彼女は心に瑕を持っていました。しかし彼女は、出会ったたくさんの人たちのやさしさに包まれ、次第に癒されていく。単行本の時の副題が「TOKYOオトギバナシ」だけに、まさしく都会のオトギバナシでした。
とってもオーソドックスで、読む人にとっては臭すぎると言われそうですが、それでもちょっとしたユーモアに癒され、澄み渡るような青空を感じて、隠れた原石のように輝くセリフに胸打たれます。特に最後のほうの洋子ちゃんのセリフが、こまったことに、可笑しさ嬉しさ暖かさや切なさ優しさなど、もう様々な感情を持たせてくれるんです。
「いつでも夢を」は今では珍しいくらいの「いい話」です。本当に癒されますよ。