ただ、内容を幅広くあれこれと取り上げたため、やや個々の具体事例についての追求が浅い印象もあった。個人的にはオリエンタルランドについての内容が最も興味深かった。株式投資を行うにあたって、自分なりの発想、着想をひねり出す上でも少し参考となるところがあった。
この本の最も優れた点は、書店に溢れ返っている教科書的な経営戦略関連書のように「フレームワーク+簡単な事例紹介」に終わるのではなく、また、成功企業の経営者による体験談でもなく、自分が経営者だったらどうするか?を自ら考えさせる構成になっているところです。(もちろん解説もついています)
日本の企業を題材にしているため、一般の経営戦略本は抽象的で今ひとつピンとこない、という方に特にオススメです。
また毎日、ついつい新聞紙面をさらっと読み飛ばしてしまう方には、新聞記事からこんなことを(深く)考えられるのか、と新しい読み方を示してくれる一冊です。